okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

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『ねぼけ』&『恋の手本』 感想

こんにちは!

 

 

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今月末に引越しを予定しており、本来であれば荷造りに明け暮れるべき週末なんですが、たまには気分転換。

 

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昨日はお日柄もよく、絶好の行楽日和。

金沢21世紀美術館 | シアター21で1日だけ上映された『ねぼけ』と『恋の手本』を観に行ってきました。

 

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まずは壱岐紀仁監督作品『ねぼけ』。

 

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談志師匠の『落語とは人間の業の肯定である』を地で行くような、落語家の仙栄亭三語郎(せんばていんごろう)。
なかなか芽が出ないまま自暴自棄になり、次第に酒に溺れて、パチンコに入りびたり、稽古も怠り、あげく弟弟子の彼女と浮気する始末。
ずっと三語郎を支えてきた恋人の真海(まなみ)も、さすがに愛想を尽かして去ってしまう…

 

本作のモチーフになっているのは、名作落語である『替わり目』。
酔っ払いの亭主が、いつも酔って困らせてばかりいる女房を外に追い払い、いないと思って普段は口にしない感謝のことばを独り語りしていたら、実は女房が近くで聞いていたという噺。
この『替わり目』が2度、これ以上はないってくらい絶妙なシーンで演じられるのですが、「このシーンでこの噺やったら、そら泣いてまうやろ!」となってしまう、あり意味ズルい作品でした。

 

なお『替わり目』という噺、本来はもう少し長いお話なのですが、後半のくだりをカットして、亭主がこっそり女房に感謝するという人情噺にアレンジしたのは、名人・古今亭志ん生(5代目)師匠だそうです。

 

劇中で『替わり目』を演るのは、主人公の三語郎と、三語郎の師匠である仙栄亭点雲(せんばていつくも)。
師匠役を演じる入船亭扇遊師匠が、とにかく、とにかくかっこいい。
落語は詳しくないので、失礼ながら師匠については殆ど存じなかったのですが、あまりにいい男なので俳優さんかと当初は思ってましたよ。


で、劇中の扇遊師匠が演じる『替わり目』が当然ですが素晴らしくて、主演の三語郎役の友部康志さんの落語も、相当に練習されたそうで素晴らしいのですが、・・・やはり申し訳ないけれども、本職の落語家が語る噺は段違いというか。。

しかも扇遊師匠、映画初出演とはとても思えないほどに演技も素晴らしく、これはどうも本作は扇遊師匠のプロモーションビデオ的な趣きもありました。

(『替わり目』は扇遊師匠の持ちネタではないそうで、今後も高座にかけることはないらしいことから、扇遊師匠の『替わり目』を聴けるのは本作だけかもしれません)

 

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ちょっと展開が無理やりかな?と思うシーンもありましたが、リアルな落語家の話ではなくある種のファンタジー作品と思えば、これはこれでアリかと。

 

食堂でのラストシーンがとてもとてもよくて、余韻。

 

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★★★★★

 

 

今回のプログラムは、『ねぼけ』で真海役を演じた村上真希さん主演の『恋の手本』の上映、続いて『恋の手本』の出演者および監督のトークショー、『ねぼけ』主演の友部康志さんの生落語一席、『ねぼけ』の上映、『ねぼけ』の出演者および監督のトークショーと盛りだくさんの構成。

 

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受付の時点から、『ねぼけ』主演の友部康志さんが先頭に立って客寄せの呼び込みまでするという濃いイベントで、なにかと慌ただしい年度末のこの時期、いい息抜きの日曜日の午後のひとときとなりました。

 

高野充晃監督作品『恋の手本』について。

 

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短編小説を福井映画祭が映画化した40分の短編で、近松門左衛門の『曽根崎心中』の結びの段「未来成仏うたがひなき恋の手本となりにけり」からタイトルを取ったもの。


村上真希さんが演じる主人公の「私」と、金沢出身の星能豊さんが演じる幼馴染の晴彦、二人の恋を描いた作品ですが、初見だけでは『曽根崎心中』で心中してまで純愛を貫くお初と徳兵衛の心中譚と、『恋の手本』の私と晴彦のゆるい恋愛が今ひとつ結びつかず、ネット上で徳山容子さんの原作も読んでみました。
「恋の手本」ともいうべき、心中するほどの激しい純愛ではなく、大原麗子のサントリーレッドのCMでお馴染みの、「長う細う、可愛がってくださんせ」というお初のセリフが肝だったんですね。

 

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ローカルっぽいゆるい作品でしたが、こちらはこちらで独特の雰囲気があって面白かったです。

 


映画『ねぼけ』予告編

 


「恋の手本」予告編

 

 

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それではー

 

 

   

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