Amazonプライムでサム・ライミ監督版の1作目とアメイジング・スパイダーマン(1作目)のラストシーンを観なおしてみたら、これがめっちゃ暗い。
両作品とも、示し合せたかのように葬式シーンがあり、しかも両ピーター・パーカー(トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールド)、どちらも暗い顔でメソメソしてるので、観てるこちらまで陰鬱な気持ちで映画を観終ることになる。
それに比べて、今回の再リブート版のスパイダーマンは、陰気な葬式シーンもなく、ラストまで漏れなく明るい。
賑やかし映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のさらに賑やかし要員として初登場したトム・ホランド版スパイダーマン、騒がしいだけでハンサムでもないし、本来のピーター・パーカーのイメージである、悩めるヒーロー感がみじんも感じられなかったため、正直この最新作は期待していなかった。
でも観だしたらなかなか面白くて、そもそも蜘蛛に噛まれるシーンとベンおじさんが殺害されるシーンがないからテンポがいい。
正直、スパイダーマン誕生のこれらのシーンを再リブート版でまで観たくないし。
そうかと言ってピーター・パーカーの葛藤がまるでないワケではなく、なんとか一人前のアヴェンジャーズとして認めてもらうよう奮闘するも、トニー・スターク(アイアンマン)からは「いや、君はご近所のヒーローとして頑張ってもらえばいいから」と冷たくいなされてしまい、自身のヒーローとしてのアイデンティティに悩むところは意外と説得力があって、新生ピーター・パーカーにはいやでも感情移入してしまう。
悪役(ヴィラン) ヴァルチャー役はマイケル・キートンで、自身が発明した羽がついた飛行スーツを装着する姿はまさにバードマン。
憎々しくも人間味溢れる悪役を好演する。
ということで、いかにも現代的なアメリカン・ハイスクールを舞台にしたポップなスパイダーマン、次作も期待したいんだけど、あくまで単体作品でお願いします。
もうアヴェンジャーズみたいな中身のないお祭り映画はいいから、良質なマーベルヒーローの単体作品のみ観しちくりー
(ソーとドクターストレンジを除く)
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