まだ初代PS(PlayStation)1時代に楽しんでプレイしたトゥームレイダー。
洋ゲーなので若干難易度は高かったが、頑張ってクリアした記憶がある。
そして、アンジェリーナ・ジョリーが主役のララ・クラフトを演じた映画版は当時はかなりのヒット作で、自分も1作目、2作目とも劇場で鑑賞した。
何と言ってもアンジェリーナ・ジョリーのド派手なビジュアル・インパクトが強くて、
・・・というか、アンジーのセクシーなビジュアルのみが素晴らしい作品で、ストーリー自体はよくある平凡なアクション映画だったので正直、拍子抜けした作品でもあった。
3つのパッドを詰めたというロケット乳
ゲーム上のララ・クラフトは単独で遺跡を探検し、ギリギリで罠を避けてギリギリで遠くの壁や足場に飛び移って、いつもギリギリのアクションで冒険を進めていく。
いくつもの足場を絶妙なタイミングで飛び移って最後に遠くの壁に飛びつくという操作を、何度も失敗しながらリプレイを繰り返すという、まさにアクションゲームの王道なんだけど、アンジー版のララ・クラフトにはそこまでのトレジャー・ハンター感を感じられなかった。
ハッキリ言ってアクションはぬるい。フェロモンが8割でアクションは2割、みたいな。
しかし今回のリブート版。
予告映像を観て、おそらくみんなが最初に感じたのは、「わ。今度のララ・クラフトの顔、地味! 胸もロケット乳じゃない・・」だったことと思う。
主演のアリシア・ヴィキャンデル嬢は確かに美人ではあるが、あの腫れぼったいエロい唇を持つ、フェロモン溢れるアンジーの顔と比べたら、どうしてもインパクトが薄い。
しかし!
予告編でうかがえる新生ララ・クラフトのアクションは、なかなか迫力がある。
古代遺跡での罠っぽい回転するノコギリ状の刃物を、ギリギリのタイミングで避けているじゃないか!
崩れ落ちる足場を駆け抜けて、ギリギリのタイミングで壁に飛びついてるじゃないか!
トゥームレイダーという人気TVゲームを映画化する場合、ララ・クラフトのビジュアルの再現よりまずは、緊張感あるギリギリ・アクションを再現すべきじゃないだろうか。
今回のリブート版は、そんな基本理念に立ち返って映画製作を行ったのだろうか。
さぁ、作品の出来はいかに!
冒頭。
冒険に旅立つ前のララ・クラフトの行動には、正直言って共感できなかった。
総合格闘技で負けた相手選手に敬意を表さない。
アルバイトのバイク便の仲間たちとの賞金を賭けたゲーム中、通行人やドライバーの危険をかえりみず、街中を猛スピードで自転車で疾走する。
別に悪人でもない質屋のオヤジに熱いコーヒーをぶちまける。
香港の港町では不良グループを追いかける際に歩行者をブッ飛ばしたりと、とにかく他人のことなどお構いなしなのだ。
とても高等教育を受けた大イングランドの貴族の娘とは思えない乱暴ぶり、この演出の意図はイマイチ理解できなかった。
ストーリーはやはり、TVゲーム・シリーズがベースなのでそもそも子供向け。
しかもラストの遺跡探検シーンはもろ『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』をそのまま再現しただけで、基本的には真新しさは皆無だった。
しかし、アリシア・ヴィキャンデルのララ・クラフトは、明らかにアンジェリーナ・ジョリーのララ・クラフトよりも、数百倍はララ・クラフトだった。
アクションシーンがほぼスタンドインなのが見え見えのアンジーと違って、アリシア嬢のアクションは、身体づくりから本格的にやってんだろうなーと思えるほど迫力があった。
特に良かったのが、本作のララ・クラフトの格闘技での決め技がサブミッションであるということ。格闘シーンがとてもリアルに写った。
これぞトゥームレイダーの映画版、って感じだった。
今回はララ・クラフトお馴染みの「H&K USP」を操る2丁拳銃でのアクションは無かったが、ラストでこの2丁拳銃を入手するシーンがある。
次回作では死地を乗り越えて成長したララ・クラフトの活躍が期待できそうなので、本作は是非ともヒットして欲しい。
この新生『トゥームレイダー』、続編を大いに期待したい。
トゥームレイダー ディフィニティブエディション【CEROレーティング「Z」】 - PS4
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- 発売日: 2014/02/22
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