okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『レディ・プレイヤー1』 感想

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話題のスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』をついに観てきた。

スピルバーグ監督といえば超がつくヒットメーカー。
それでも2000年以降の作品はパッとしないというか、もう自分の中では3世代くらい前の監督、といったイメージ。

 

90年代までは、『ジョーズ』や『E.T.』、『インディー・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』など家族向けのエンターテインメント作品から、『シンドラーのリスト』や『プライベート・ライアン』のような、グロさ満載でリアリティ溢れる社会派作品も手掛けるというマルチぶりだったけど、2000年以降の作品はどれも時代遅れ感が否めないというか、2001年の『A.I.』を劇場まで観に行ったとき、あまりのヌルさに「ダメだこりゃ」ってなってしまって、これ以降の監督作品は殆ど観ていない。


それでも2008年の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』は劇場まで観に行ったけど、あまりのストーリーや演出の時代遅れぶりに椅子から滑り落ちそうになってしまった。

そんなスピルバーグ監督の久々のヒット作である今作。

アーネスト・クラインの同名小説を映画化した作品だという。

あ、なお映画、小説とも原題は「READY PLAYER ONE」だけど、映画の邦題は「レディ・プレイヤー1」で、小説の邦題は「ゲームウォーズ」というダサいタイトルです。

 

時代設定は2045年。環境汚染や社会の荒廃が進んで、世界はすっかりディストピア状態。
人々は荒んだ現実社会から逃避するように、VR(ヴァーチャル・リアリティ)の中に引き籠っている。
そんな仮想世界「オアシス」の中で、既に亡くなってしまった「オアシス」の創始者が残した遺産を獲得するために、個人のみならず企業までもが遺産獲得のゲームに参加し、仮想空間で死闘を繰り広げていく。
(「TRON」や「マトリックス」みたいにゲーム内でやられても現実には死なない)

ストーリーは王道であり、仮想世界を舞台としたアバター同士のアクション映画なんて今どき珍しくもないが、本作がスゴイのは、世界中のありとあらゆる映画やアニメ、特撮ドラマやコミックスのキャラクターがそのままCGでゲームキャラとして登場すること。

この映画を初めて知ったとき、ゲーム中にはガンダムも出てくると聞いて、よく版権取れたなと思ったもんだけど、本作に登場する多数のキャラクターの版権取得だけで数年もかかったそうだ。

しかし実際、格別好きなというワケではなないけど、ガンダムやメカゴジラなど、日本の代表的なキャラクターがスクリーン上でバトルを繰り広げるシーン、やはり感動してしまった。

 

そしてラスト。
世の中で割と弱者として扱われるゲームオタク、マイノリティ、貧乏人・・・
君たちはダメじゃない。そして、でも、ヴァーチャル世界ではなくて現実世界のほうが、辛いことも多いんだけど、なにより素晴らしいんだよ・・・というメッセージに、主人公も涙していたがオレも思わず泣いてしまったよ!
正直、演出などはちょっと古めかしい、いかにもスピルバーグ監督らしい作品だったけど、それがいい!この作品がここまでの名作に仕上がったのは、やはりスピルバーグ監督の手腕だからこそ、と思った。
王道がピッタリとハマった映画。いい映画だったよーーー!

 

なお原作者のアーネスト・クラインは80年代の日本のポップ・カルチャーが大好きらしく、原作の主人公の愛機は、なんと日本版(東映版)スパイダーマンでラストに活躍するお約束の巨大ロボ「レオバルドン」。
さすがに映画版には、世界中が「誰も知らねぇ」キャラクターってことで登場しなかった。
いやー、小学生のときにリアルタイムでスパイダーマンを観てた世代でレオパルドンも好きだったけど、でもさすがに本場アメリカ人にはレオパルドンはないだろうな、と思ってた。

それを自作の小説の主人公のメインマシンに据えるなんて、この作者のオタク度はハンパないな。
今日、映画観る前と後に本屋で原作(邦題「ゲームウォーズ」)を買おうと思ったけど売ってなかったんだよねー。

 

それにしても本作で登場したVRゲーム用のボディースーツ、ゲーム内での肌への感触や衝撃が自分の本物の肉体にも感じられる高性能のゲーム・デバイスだが、あの『アイアムアヒーロー』の花沢健吾先生のデビュー作である『ルサンチマン』で非モテの主人公が高額で手に入れたスーツと同じだ!

 

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スピルバーグ監督はちゃんと花沢先生から版権を取得したのか?

 


『レディ・プレイヤー1』日本版予告 (2018年)

 

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

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ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

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