okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『没後50年 藤田嗣治展』 at 東京都美術館

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行こう行こうと思いつつ、やっと会期終了日前日というギリギリで滑り込めた。

 

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東京都美術館。

 

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しかも3連休の中日の日曜日。混雑は必至と思われ、なるべく早めに行こうと10時前には到着。
時間が早かったせいか、まだ10分待ち程度で済んだのは幸いだったのかな。

 

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あ、とりあえず鑑賞前に、布施英利『藤田嗣治がわかれば絵画がわかる』を読んだ・・
とはいえ、これもギリギリの鑑賞日前日に購入したため結局、鑑賞前には半分までしか読めなかったけど。

 

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そもそも布施英利さんって解剖学者であり、死体ブームの火付け役のような方なのに、なんで芸術論を語れるんだろうと思ってたんだけど、なんと東京芸大卒だったのね・・
ってことは藤田の後輩でもあり、アートに造詣が深いのは当たり前なんだ。

 

本書は、「鏡」「線」「色彩」という3つのキーワードを用いて、まさに腑分けするように藤田作品を分解し、細かな観点で解説されている。
またそこから、藤田嗣治 = レオナール・フジタとはいったいどんな人物だったのか、キャラクターについても考察されていて、藤田作品を鑑賞する上でとても参考になった。

 

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待ち時間10分とはいえど会場内は普通に混雑してたけど、それでも時間をかければ間近でじっくりと作品を鑑賞できた・・というか、もう、じっくり鑑賞せざるを得ないほど、どの作品も素晴らしかった。

 

『藤田嗣治がわかれば絵画がわかる』でも最初に解説されていた、当時の教師であった黒田清輝に、「悪い絵の見本」と酷評されたという、東京美術学校(現・東京藝術大学)の卒業制作の自画像から展示が始まって、のっけからテンションが上がってしまう。

 

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それから約100展以上の作品が、ほぼ時系列に展示されているため、藤田作品の変遷を感じながら、重厚な作品をじっくり味わうことができた。
都内のせわしない美術館で、これだけ真剣に作品を鑑賞したのも我ながら珍しい。
というか、作品のあまりの素晴らしさに、思わず自分の口元がニヤけるのがわかったほど。

 

あと絵画作品ではないけど、藤田が監督した『現代日本 子供篇』という海外向けの日本風俗紹介映画がモニターで上映されていて、カメラ好きだったという藤田の映像センスも垣間見られて、これも良かった。

 

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自分のような初心者には十分に満足できる内容の展示会。満足。

 

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あ、以前に観て、よくわからなかった映画『FOUJITA』、もっかい観てみたくなった。

 

 

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藤田嗣治がわかれば絵画がわかる (NHK出版新書 559)

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Leonard Foujita 藤田嗣治 没後50年特別版DVD BOOK (宝島社DVD BOOKシリーズ)
 
FOUJITA

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FOUJITA (小栗康平コレクション 別巻)

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