okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

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『愛がなんだ』 感想

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大昔に「読んでから見るか 見てから読むか」という角川映画のコピーがあったが、原作小説がある映画については自身の経験則で言うと、「見てから読む」のが望ましいかもしれない。

 

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『愛がなんだ』は角田光代さんの小説を実写映画化した作品。
単館系の映画館で上映されるような小作品ながら口コミで人気作となり、4月公開から異例のロングラン上映で、現在も、なにげに都内でも5つの映画館で上映されている話題作である。

さすがに観に行かんとアカンな、との判断でオンラインでチケット予約したのだが、マズいことに、原作小説のkindle版を購入して、すぐに読み始めてしまった。

 

好きになった男のことを何よりも(仕事、プライベート、自分自身までも)優先させてしまう性癖を持つ28歳のテルコが、今現在、一方的に好きな男であるマモちゃんとの関係を、友人の葉子やナカハラくん、そしてマモちゃんが好きな「すみれさん」とのやり取りを交えながら、一人称で語る物語。

 

読み始めたらあまりに面白くて、映画を観る前に読み終えたらオチがわかってしまうので途中で止めようと思ったが、ついつい最後まで読んでしまった。
明日、映画を観に行くというのに。

 

館内は、特に若い女性客でいっぱいで、映画も面白かった。
岸井ゆきのが演じるテルコはまさにテルコそのもので、江口のりこのすみれさんは原作のすみれさんを超えていた。マジで。
映像もいいしロケーションもいいし音楽もいい。
ただ、どうしても読んだばっかりの原作の内容と映画のシーンをいちいち比較してしまって、どうにも純粋に映画にのめり込めなかった。

 

気になった点。

小説は最初から最後までオフビートで進み、登場人物が本気で感情を表面に出すのは、葉子と会うのをやめると言うナカハラくんにテルコが苛立ちをぶつける、ラーメン屋でのワンシーンのみ。

このシーンが映画では、ナカハラくんは涙ぐむは(小説では苦笑いするのみ)、ナカハラくんに怒りをぶつけるテルコのセリフで「愛がなんだ」と言わすは(小説内に「愛がなんだ」という文字は一切出てこない)、あげくにナカハラくんの件でテルコと葉子が激しい口論をするシーンまである。
小説では、葉子がテルコに厳しく意見することは多いが、テルコが葉子のことを本気で非難するこは一切ない。なぜなら、バカな男に振り回されている自分自身がダメな人間であることをテルコが十分理解しているから。
映画なのでエモーショナルなシーンを入れないと抑揚がつかないのは理解できるが、ちょっと演出過多というか、蛇足な気がしないでもなかった。

また原作ではマモちゃんの友人の別荘に行くのは結局、テルコとマモちゃんとすみれさんの3人だけだったが、映画ではなぜかナカハラくんもメンバーに入っていて、やけにナカハラくん推しな作品になっていたが、ナカハラくんはやはりモブでいいのでは?と思ったり。

 

そして、テルコを振り回すマモちゃんを演じた成田凌がイケメン過ぎる件。

マモちゃんこと田中守は、小説ではどちらかというとイケてないルックスで表現されている。葉子には「ちびっこい、ガリで地味な顔立ちの、チンコちっちゃそうなおれさま男」と言われ、すみれさんからは「ちっこくて猫背で安い海老フライみないに細い海老みたいな男」と言われている。
そんな男がテルコのことを気まぐれに呼び出したりといいように扱うのを、「がーー!なんでこんなしょうもない男から離れないんだー!」と苛立つのが本作の楽しみ方の肝でもあるのだが、成田凌は、そんなマモちゃんのダメっぷりを十二分に表現できているんだけど、そんな彼(成田凌)の口から「おれってさあ、あんまかっこよくないじゃん?かっこよくないの、わかってんだ、ずば抜けてお洒落なわけでもないしさ、それに、背、低いし。体つきとかも貧相で」って言われても、いやメッチャかっこいいし!そんでメッチャおしゃれだし!としかならないので、物凄く好演してるのに、ちょっと微妙ではあった。

 

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やはり以前、星野源の初主演映画『箱入り息子の恋』を観たときも、直前に読んだノベライズの内容が残り過ぎて、映画作品自体がイマイチに感じたことがあった。

 

 


切なすぎる…岸井ゆきの×成田凌『愛がなんだ』予告編

 

きっと原作未読で映画を観たらもっと感動したいに違いなく、今回はまったくミスってしまった。

 

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愛がなんだ (角川文庫)

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愛がなんだ

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箱入り息子の恋

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箱入り息子の恋 Blu-rayファーストラブ・エディション

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([い]5-1)箱入り息子の恋 (ポプラ文庫 日本文学)

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