okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

【スポンサーリンク】

『春画と日本人』 感想

f:id:okureje:20191021082928j:plain

 

ポレポレ東中野で上映中の大墻敦(おおがきあつし)監督作『春画と日本人』を鑑賞した。

 

f:id:okureje:20191021082931j:plain

 

実はポレポレ東中野に訪れるのは初めてで、事前に調べたところ、チケットのネット予約などできず、当日劇場内で購入するしかないらしい。
チケットはまた入場時の整理券も兼ねており、記載された整理番号順に入場するそうだ。なおチケットは最初のプログラム開始20分前から、当日の全ての回のチケットが購入可能だそうだが、人気作の場合はヘタをするとオープン後すぐに売り切れてしまう場合があるという。

 

f:id:okureje:20191021082947j:plain

 

今回は、SNSなどで話題の「春画ール」さんのトークイベントがある11:20の回に行きたかったのだが、時間ギリギリに劇場に出向いてもチケットが売り切れになっている事態を考慮して、初回上映9:30の20分前を目指して、なんと9時前には劇場に着いたのだが・・

 

f:id:okureje:20191021082956j:plain

 

既に行列が出来ているのではと危惧していたんだけど、なんと1番乗り!というか誰もいない。劇場も閉まってる!

 

f:id:okureje:20191021083007j:plain

 

もちろん、整理番号は1番と2番を無事ゲット!てか、気合入れ過ぎた!

 

f:id:okureje:20191021083034j:plain

 

観客はそれなりにいっぱいだったが、それでも上映開始の20分くらい前に着いていれば十分間に合うレベルではあった・・・
ポレポレ東中野さん、是非、ネット購入システムの導入をいつの日か!

 

f:id:okureje:20191021083048j:plain

 

ちなみに、過去に春画展を鑑賞したことが証明できるものがあれば割引になるということで、図録の画像を提示して割引してもらった。

 

f:id:okureje:20191021083018j:plain

 

前置きが長くなったけど、『春画と日本人』について。

本作は、2015年10月から東京の永青文庫で開催された「春画展」の開催にまつわる内幕を、関係者へのインタビューを繋いで紹介するドキュメンタリー作品で、当時「春画展」に訪れた人は必見の作品といえる。

開催当時から、日本での開催はなかなか困難だったことはうっすらと知ってはいたが、本作を観て、思った以上に大変だったんだな、と改めて知ることができた。
しかも、あれだけ盛況だったにも関わらず、永青文庫の春画展が開催されてから現在まで、まだ1度も日本でちゃんとした春画展が開催されていないとは!

 

それもこれも、名だたる美術館や博物館、大手企業の民営の美術館の関係者が、「見えざる敵」 = 日本の刑法175条で規定される「わいせつ物陳列罪」を恐れ、忖度して、波風を起こさないことを信条としているからであるという。

極端にデフォルメされた性器が露になっている春画は確かに刺激的ではあるが、それ以上に当時の絵師と彫師、摺師の技術が結集された素晴らしいアートであり、繊細な描線や色彩は観ていて飽きない。
・・・というか、ネット上では無修正動画がこれだけ溢れていて、もはや老若男女問わず猥褻物に簡単にアクセスできる現代で、なんで春画がここまで自主規制されるのか、よく考えてみたらサッパリ意味がわからない。

 

そういえば持っている春画関連の本を開いてみたら、確かにモザイクがかかっていた!そんな古い本でもないのに・・
何百年も前の、しかも絵にモザイクをかけるという・・いったい何やってんだろう・・

 

f:id:okureje:20191021083100j:plain

 

f:id:okureje:20191021083112j:plain


まだまだ日本という国はアート後進国であるのだな、ということを再認識させてくれる作品でもあった。

 


しかし永青文庫の春画展から既に4年も経っているのか・・・
月日の経つ早さには驚かされるが、それにしても永青文庫の春画展、日本国内のどこの美術館、博物館も尻込みした中、細川元首相の義侠心で開催されることになった経緯については本当に素晴らしいとは思うのだが、いかんせん会場のキャパに対して観客が多過ぎて、作品をじっくり鑑賞できる環境では到底なかった。
『春画と日本人』では、大英博物館で開催された様子も紹介されていたが、さすがに大きな会場なので作品の陳列にも余裕があり、あれならゆったりと鑑賞できただろうな、と羨ましくなってしまった。
本作でも、春画展は本来なら国立の美術館や博物館が開催すべきであると関係者が語っていたが、まさにその通りだよな・・(まぁトーハクで開催されたとしても観客が多過ぎて、結局はじっくり鑑賞できないとは思うが・・)

 

なおパンフレットに書かれていたが、大墻敦監督は故・杉浦日向子先生とお知り合いだったそうで、監督は杉浦先生が立ち上げたソ連(ソバ好き連)の会員でもあったそうだ。この作品を是非、杉浦先生にも観て頂きたかった、と書かれていたのが印象的だった。

 

さて本作上映後の「春画ール」さんのトークイベントだが、こちらも興味深かった。

 

f:id:okureje:20191021083128j:plain

 

f:id:okureje:20191021083143j:plain

 

f:id:okureje:20191021083158j:plain

 

SNSで春画の魅力を発信されるだけでなく、実際に江戸時代に使われていた性具をコレクションされたり、国立図書館などで文献を調べて、実際に製作されてみたり・・

 

f:id:okureje:20191021083214j:plain

 

f:id:okureje:20191021083223j:plain

 

これは春画ールさんが自作されたという「いちぶのり」というもので、男色で使用する携帯用の簡易ローションだそう。唾液で湿らせて、ふやかしてドロドロになったものを塗るみたい。希望される方はお持ちください、とのことだったので頂いてきました。
しかし・・こんなものまで自作されるとは。その研究心には頭が下がる。

 

f:id:okureje:20191021083233j:plain

 

ということで、平日、仕事に行くよりも早く出かけた甲斐があったというもの!有意義な映画鑑賞の日となった。

 


9/28(土)ロードショー「春画と日本人」予告編

 

f:id:okureje:20191021083246j:plain

 

春画展 大英博物館特別出品 永青文庫

春画展 大英博物館特別出品 永青文庫

 
春画入門 (文春新書)

春画入門 (文春新書)

 
細川家の700年 永青文庫の至宝 (とんぼの本)

細川家の700年 永青文庫の至宝 (とんぼの本)

 
百日紅 (上) (ちくま文庫)

百日紅 (上) (ちくま文庫)

 
百日紅 (下) (ちくま文庫)

百日紅 (下) (ちくま文庫)

 

 

【スポンサーリンク】