山崎貴総監督『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の評判がすこぶる悪い。
どの批評もまぁ、とにかく酷い言われようで、この映画自体にはもともと興味も無かったのだが、ここまで評判が悪いと逆に観たくなるのが人情というものだ。
しかしまずは映画を観る前に、本作のベースである『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を再度プレイしてストーリーを思い出す必要がある。と言うことで、1992年に発売されたSFC版をプレイしてから約30年の時を経て、Nintendo DS版『アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストV 天空の花嫁』 を購入した次第である。(今時プレイする人はみんなスマホ版だとは思うが・・)
ゲームのストーリーは、主人公の少年時代は父親と、青年時代は妻子といっしょに冒険するという、親子3代にもわたる壮大な大河ドラマとなっているのが特徴。
当時驚いたのは、少年時代にいっしょに旅をしていた父親が敵に殺され、なんと奴隷となって青年時代まで囚われの身になるという、主人公に対するまさかの仕打ち、さらにその後、結婚して双子を授かるも、敵の魔法で主人公と妻が数年間も石像になってしまうという衝撃の展開で、とにかくドラマチックなことこの上ない。まさに映画化にはうってつけの名作ゲームといえる。
で久しぶりにプレイしてみての感想だが、思ったより苦痛なくラストまでやり切ることが出来た。おおまかなストーリーは知っているので、イベントをこなしていく作業は少なからず苦痛だったが、モンスターを倒して経験値とゴールドをためてキャラクターを強化するという、最も作業的になりやすい営みが、本ゲームではなぜか苦痛にならなかった。
確かにエンカウント率(敵と遭遇する確率)は若干、高めの気がしたが、各フィールドでの敵モンスターが強すぎず弱すぎずで、それなりに戦略的にパーティの攻撃内容を考える必要が生じ戦闘にメリハリがついたことが、あまり作業的に感じなかった理由だと思う。
とにかく色々なバランスが絶妙で、ユーザーの痒いところに手が届く、なんともプレイしやすいゲームであると言える。
またこのゲームだが、一通りクリアした後の隠し要素をダラダラとプレイするのが楽しくて、むしろ本編よりも熱中してしまった。
例えば本編クリア後の隠しボス「エスターク」を倒した後にプレイ可能となる「謎のすごろく場」だが、クリアが超困難で、結局GOALに辿り着くまでに10時間はプレイしたのではないだろうか。
あと苦労したのが、仲間になりにくいモンスターで、敬愛する中川淳一郎さんの「推しモン」筆頭格である「キラーマシン」を仲間にするのも非常に大変だった。
PS2ドラクエV、キラーマシンがやっと仲間になったぞ。くそ。でもありがとうございました。いやぁ、嬉しいです pic.twitter.com/31hw61QwXL
— 中川淳一郎 (@unkotaberuno) January 27, 2018
仲間になる確率が「1/256」らしいが、結局600体以上倒して、やっとこさ仲間になってくれた。
その後も、カジノでスロットを延々プレイしたりなど、本編クリアは40時間くらいで終わったにも関わらず、結局75時間ほどダラダラとプレイし続けてしまった。
なお、ドラクエシリーズはファミコン版からプレイしているが、社会人になってからめっきりやらなくなり、6作目以降の記憶が殆どない。それから久しぶりにプレイしたNintendo DS版『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』は面白かった記憶はあるが、最新作である Nintendo DS版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は、途中でやめてしまった。
確かにグラフィック性能の向上に伴ってキャラクター・デザインも凝ったものになり、セリフもドラマチックにはなったが、なんとなく、もろキャバ嬢、ホストなビジュアルのキャラクターが臭いセリフを垂れ流す最近のファイナル・ファンタジー シリーズみたいで、臭過ぎてプレイできなかったのだ。
ドラクエシリーズの良さは、ストーリーはそれなりにシリアスでBGMも荘厳で重々しいながらも、キャラクターのセリフや細かい設定にトボケ味があり、どこかほのぼのした要素もある親しみやすさにあると思っているのだが、最近の作品ではその良さが薄れつつあるのでは?とオールド・ユーザとしては感じてしまう。
ドット絵に毛が生えたようなドラクエV前後のバージョンが、一番ドラクエらしかったのではないだろうか。特にこの『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』がシリーズで一番面白いと言われているのも、30年ぶりにプレイしてみて頷けるものがあった。
とまぁ、いつまでもプレイしていても切りがないので、一旦ゲームは止めて映画を観に行くか・・・
・・・と思ったら、もう関東圏ではとっくに上映終了しとるやないか~い!
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