okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

吉岡里奈さん個展『幻の映画絵看板 卓上コレクション』 at カストリ書房

 

吉岡里奈さんのイラスト展『幻の映画絵看板 卓上コレクション』に伺った。場所はお馴染みのカストリ書房さん。

 

 

カストリ書房さんでの吉岡さんの個展は今回で4回目になるが、昨年はコロナ禍の渦中のせいか開催されなかったので、こちらでの開催は久しぶりとなる。

 

 

 

 

 

 

 

今回は邦画全盛期の架空の映画看板がテーマだそうで、とてもホッコリする作品が並んでおり、思わず笑みがこぼれてしまう。間近で観るとめちゃくちゃ可愛い。

 

 

 

それにしても手が掛かっている作品群。
吉岡さんが近所のホームセンターで購入した電動糸鋸で、ご自身で裁断したベニヤに描かれたそう。とても手間がかかっている貴重な作品たち。

 

 

 

なお、さすが人気作家だけあって、作品はほぼ売約済みだった。
今後ますます作品入手が難しくなりそうな予感。

 

 

ちなみに今回は、カストリ書房さんの近所を少し巡ってきた。
こちらのお店には何度か伺っているのだが、最寄り駅(・・といっても東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅から10分くらいかかる)との往復のみで、近隣をうろついたこともなかった。・・というか、ソープ街の真横なのでうかつにうろつける場所柄でもないのだけど。

でも、そもそもカストリ書房さんは日本唯一の遊廓専門書店であり、しかも日本一の遊郭である吉原遊郭跡に立地しているのに、遊郭跡地を見学しないのはもったいないと思い、とりえあず旧吉原遊郭の入り口から、直線で出口あたりまで歩いてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・と言っても、「見返り柳」からS字型カーブになっている「衣紋坂」、別名「五十間通り」を通り、「吉原大門」をくぐって、「仲之町通り」を突っ切り、「吉原神社」まで行っただけだが。

 

 

オレンジで囲った範囲が、かつての吉原遊郭の敷地だったそう。
あちこちじっくり見たかったけど、なにせソープ街なので足を止めるのも憚られた。
別の機会に、古地図を片手にゆっくり巡ってみたい。

 

 

そして今回の個展の図録、とっても凝っていて、作品の映画看板の、架空のストーリーが綴られている。
なんなら、架空の作品の中の女優の名前まで書かれている作品もあったりする。

 

 

 

 

 

ギミック満載の吉岡里奈さんの個展、今回も楽しかったです。

 

 

 

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』 感想

 

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画作品はなんだかんだで殆ど劇場で鑑賞しているが、思い返してみると、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』、『ドクター・ストレンジ』、『マイティ・ソー バトルロイヤル』の3作のみは未鑑賞だった。
・・『ドクター・ストレンジ』は後にアマプラで鑑賞したが、マイティ・ソーの2作目以降は未だに観ていないし観る気も起きない。
いくらマーベル実写作品とはいえ、さすがに神様と魔法使いがヒーローの映画なんて勘弁してくれよ、という感じだったのだけど、ではなぜ本作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を劇場鑑賞する気になったのか?

 

アマプラで『ドクター・ストレンジ』を観たが、さすがに名優ベネディクト・カンバーバッチである。プライドが高く高飛車で威圧的だが人情にも厚いヒーロー像を見事に演じている。なので意外にも「魔法使い」というファンタジーかつ少々子供っぽい設定にも関わらず、大人でも楽しめる作品になっており、これは単体作品を観てもいいかな、という気になった。
あとは何と言っても『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が良作だったので、おなじマルチバースがテーマのドクター・ストレンジにも当然ながら期待してしまった、とうこともある。
しかもメガホンを撮るのは、あのサム・ライミ監督だ。
そもそも最初にスパイダーマンを見事に実写化したことにより、マーベルのヒーロー実写映画をここまで世界的な人気作品に仕上げた最大の功労者である。そんなレジェンドが現代でマーベル作品をどのように演出するのか、期待するなというほうが無理があるだろう。
・・ただ近年、大御所監督が満を持して世に出した往年の名作の新作が、ことごとく出来が悪かった・・リドリー・スコットのエイリアンやジェームス・キャメロンのターミネーターなど・・例もあるので、多大の期待は禁物ではあったが・・

 

で、本作の感想。
正直なところ、オープニングのアクションこそ目を見張るものもあったが、序盤から中盤を過ぎても「とてつもなく」面白くない。何度もあくびを噛み殺してしまった。
それというのも本作は、「Disney+」で配信されたドラマ『ワンダヴィジョン』をあらかじめ観ていないと、なぜスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフがあんなに荒ぶっているのかさっぱりわからない。また、キーとなるキャラクターであるアメリカ・チャベス(ミズ・アメリカ)についても、本国の原作コミックにそれほど精通していないので、「誰これ?」的な感じだった。なので、どうも物語自体に終盤まで乗り切れなかった感があった。

 

・・しかし。
ラストバトルの趣向がとっても面白くて、一気に引き込まれてしまった。
まるでサム・ライミ監督の往年の名作『死霊のはらわた』と、トッド・マクファーレン原作の『スポーン (Spawn) 』を足したような作風になっており、「そうか!この作品って、そもそもがサム・ライミの映画だったんだ!」と改めて思い知らされた。またエンドロール後の映像を観るまで全く気が付かなかったのだが、サム・ライミ監督の盟友であるブルース・キャンベルも、とある重要な役でしっかりちゃっかり出演している。
・・いや、それなら最初から言ってくれよ。ちゃんとサム・ライミ作品だとわかっていれば、こちらもその認識でオープニングから楽しめたのに・・
ということで、まさに「終わり良ければ総て良し」な作品ではあった。


ただ、およそ5年ぶりのドクター・ストレンジの単体作品として観たら、マルチバースの設定が勝ちすぎるせいか、ドクター・ストレンジの掘り下げが浅くなって、少しとっ散らかった印象となってしまった。ここは惜しいところ。
当然、同じマルチバースをテーマとした作品としても、残念ながら『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と比べると小粒な印象がぬぐえなかった。
というか、マルチバースは便利な設定ではあるけれど、なんでもありなチート感も透けて見えて、そろそろ止め時かもしれないな。

 

それにしてもMCU、とうとう作品世界にドラマのストーリーも取り込んできたのか・・
NHKが押し売り受信料を廃止してくれたら「Disney+」に加入してもいいが、とりあえず動画配信サービスはアマプラで十分なので、わざわざ月額990円を払ってまで「Disney+」に加入する気はなく、そうなると今後は、「Disney+」未加入者のMUC映画作品へのハードルがますます高くなりそうな予感。
フェーズ4以降のMCU作品には、スパイダーマンを除くと魅力的なヒーローが少ない感じもして・・というかアイアンマンがいないとやっぱり物足りない感じ。これからMCUは上向くのか下降していくのか。

 

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