こんにちは!
11月26日の土曜日。
週末は仕事の都合で関東滞在となったため、そんじゃ何か都内のイベントでも行ってみっかとネットで探したのですが興味をそそるようなのがあまりなく、見つけたのが舞台版の「あずみ」。
原作コミックが好きだったという理由だけの、ちょっとミーハーなセレクト。
(・・・といっても原作も最終巻までは読んでないのですが)
主役は元AKB48の川栄李奈さん。
川栄さんといえば昔、めちゃイケの抜き打ちテストでナイナイ矢部浩之から「かわえー、かわえー」とイジられてたな、くらいの記憶しかない。
他の男性出演者さんについても、今流行りの「2.5次元」で大人気な役者さん揃いらしいが、全く存じ上げない。
つーかオーバーな演出がキモイというか苦手で、今まで舞台なんて観たことがなかったので、夜に酔った勢いでチケットを購入してしまったことを朝になって少し後悔。
妻からも、「チケット代はこの前の歌舞伎座より高いが大丈夫か?元は取れるのか?」などと軽い嫌味を言われてしまい、いっそのことチケット転売でもしようかな、と思ったりもしつつ、せっかくなので小雨のちらつく土曜の昼下がり、六本木は「Zeppブルーシアター六本木」まで出かけてきました。
お客さんの層は思ったより幅広く、AKBファン、2.5次元ファン、原作ファンなど老若男女入り乱れてました。
なお「Zeppブルーシアター六本木」って、そもそもブルーマン(BLUEMAN GROUP)の日本での専用劇場だったそうです。
世界各地に専用劇場を持ってたなんて、そんな人気あったグループだったのか。
★★★★★
さてさて舞台について。
照明や音響、背景スクリーンの映像はとても迫力があり、殺陣も本格的。
ただ、基本はシリアス展開ながら、前半はコメディ要素が多く、正直そのコメディ演出が痛い印象でイマイチ乗れない。
横目で妻を見たら首がカクッとなっており、あーやっぱり失敗だったかな・・・
と思っていたら、後半からラストまでの怒涛の展開が見事過ぎた!
何と言っても、座長の川栄さんが素晴らしい。
殺陣もセリフもアクションも、想像以上にクオリティが高かった。
たかがAKB崩れのアイドル芝居だろ、と高をくくってしまって申し訳ない!
2003年公開の上戸彩主演の実写映画版は、名作『VERSUS』をものした北村龍平監督のアクション演出が見事な作品でしたが、原作コミックの「あずみ」を全て表現し切れていたかというとちょっと足りない印象でした。
原作のあずみというキャラクターは、関わってくる敵味方、多くの男達がいつしかあずみを愛し、あずみに癒され、そして最後はみんな死んでいくという、まさにマドンナ、菩薩、聖処女のようなヒロイン(つーか要するに死神みたいな存在?)。
そして今回の「川栄あずみ」の芝居では、まさに原作のあずみが彷彿とさせられ、そして不覚にも涙が!
同じく妻も「まさかの泣き」でした。(前半は寝てたくせに!)
また、映画版のオダギリジョー版の美女丸も残虐で良かったですが、今回の早乙女友貴さんが演じた最上美女丸、美しき変態で、まさに美女丸!殺陣シーンはとにかく凄い!の一言に尽きました。
あとヤフトピで話題だった、本舞台の演出家である岡村俊一氏が客寄せも兼ねて「ものすごく下手!」とバッサリ切ってたヒロミ&松本伊予の息子で、豊臣秀頼役の小園凌央さん、全然ヘタじゃなかったのでこれまた騙された感が満載。
ということで、図らずもかなり楽しめた舞台版『あずみ ~戦国編~』。
これは同じコミック原作である舞台版「パタリロ!」も面白そうで、(なんといってもビジュアルが凄すぎる)機会があれば観てみたいもんだと、舞台を見直すキッカケにもなった良作でしたー
それではー