okurejeの日記

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アーヴィン・カーシュナー感あり! 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』 感想

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※ちょいネタバレってます。

 

アーヴィン・カーシュナー監督をご存じだろうか。

彼は、偉大な映画作品の2作目を、決して傑作ではないが、手堅くクオリティの高い続編に仕上げる職人肌の監督で、過去には『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』、『ロボコップ2 』、『ネバーセイ・ネバーアゲイン 』などを手掛けた。

 

昔。1作目のスターウォーズの続編が製作されるというニュースに心を躍らせたが、監督がジョージ・ルーカスではないと聞いた時のガッカリ感。
はぁ?アーヴィン・カーシュナー?誰ですか、それ?ハァ?・・・となったが、いざ帝国の逆襲を目の当りにしたら、その完成度の高さに当時のスター・ウォーズ・ファンは「ヒャッホー!これぞスター・ウォーズ!ジョージ・ルーカスが撮るよりよかったのでは?」と小躍りしたものだ。

 

今回の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』、まさにアーヴィン・カーシュナー監督がメガホンを取ったかのような、作品としてはすごく傑作とは言えないまでも、とても手堅い作品だと感じた。

前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で、J・J・バカ・エイブラムス監督がやらかした様々な悪手を、本作の監督、ライアン・ジョンソンは、オールド・ファンや映画ファンにも納得できるような形にまとめ上げた作品と認識した。

 

前作の個人的感想は、まぁ酷い作品で、無駄に旧作キャストの老醜を晒し、ほぼ説得力のない新キャラクターを登場させ、しかもストーリーは過去作の単なるダイジェスト&リブート作品。中途半端で華のないダース・ベイダーもどきの悪役を登場させ、なんとまたまたダース・シディアスそっくりの黒幕が出てきて、挙句の果てにまたまたデス・スターを攻撃してチャンチャン!ときた。

 

しかし今作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で一番感動したのは、前作では単なる爺さん婆さんにしか映らなかったキャリー・フィッシャーとマーク・ハミルの素晴らしい演技だった。

レイア・オーガナ姫が年月を重ねて老年の将軍になったとしたら、こんな頼もしくて魅力的な指揮官になるだろうな、と思わせる流石の演技巧者。優れたスクリプト・ドクターとして有名だったそうだが、本作でもキャリー・フィッシャーのその手腕が脚本をさらにブラッシュアップしたに違いない。

そしてラスト、「待たせたな!」みたいな感じでやっと戦場に現れた(実はその場にはいなかったが)ルーク・スカイウォーカーが、最高の対決シーンを終えて散っていくクライマックス。スター・ウォーズのまさに「ニューホープ」が、次世代のニューホープに見事なバトンを渡して新作に花を飾った。
R2-D2が昔のレイア姫のホログラフィックを映したシーンでは、思わず涙を流してしまった。

 

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最初の三部作以降、ハリソン・フォードと違って作品的にはあまり恵まれなかったマーク・ハミルとキャリー・フィッシャーだが、今までのキャリアを見事に昇華し、有終の美を飾れたように思われた。本当に良かった!

 

あとは、アダム・ドライバーを初めて知ったのが悪いことに『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』だったので、彼に対してのファースト・インプレッションは最悪だったのだが、その後に観た彼の出演作『沈黙 -サイレンス-』と『パターソン』で、すっかりアダム・ドライバーのファンになってしまった。
そんな彼が演じるカイロ・レンも、今作では見事な演技で新たな若い悪役の誕生を演じきった。アダム・ドライバーびいきなオレだが、そんな贔屓を抜きにしても、今回のカイロ・レンは凄みがあった。

 

ただ残念だったことも少し。

 

今回もキャプテン・ファズマの活躍が少なかったこと。フィンとの対決シーンはかっこよかったが、後はこれといった見せ場もないまま火炎に落ちていった。もしかしたら今回が最後?今作では中の人のグェンドリン・クリスティーが顔見せするかもって噂もあったが、結局は片目だけちょこっと見せただけだった。
もし叶えば、次作の『エピソード9』にも復活してもらって、今度こそ重要な役どころで活躍して欲しいものだ。

 

  

そしてやっぱり納得いかないのが、今回の新シリーズの主人公レイだが、たいした剣術の訓練もしていないのにライトセーバでそれなりの殺陣ができてしまっているのは、どう考えてもおかしいだろう。
今作では、かつてのヤング・スカイウォーカーが惑星ダゴバで老ヨーダ師から訓練を受けるシーンと同じく、レイが老ルーク・スカイウォーカーに教えを乞うシーンがあるが、そこでもちゃんと剣術の訓練を受けるシーンはなかった。

妻は、いまさら訓練シーンなんていらない(過去の映画で見飽きた)、むしろ今回は訓練シーンがなくて良かったなんて言っているが、いやそれは間違っている。
やっぱり、主人公が蘇化子から厳しい訓練を受けるシーンがないと納得できないんだよ!

 

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まぁしかし、今回の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。
まったく期待していなかったが、ライアン・ジョンソン監督のおかげで、思ったよりも凄みのある良作に仕上がっており、スクリーンに釘付けになったしまった。

 

・・・しかし、次作『エピソード9』のメガホンを取るのは、またも「J・J」らしい。
キャリー・フィッシャーも失ってしまった今、ものすごく期待できない状況ではないだろうか。

 


「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」本予告

 

 

 

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