マンタム(田村 秋彦)氏の個展『マンタム式Bol'sheviki屋V.Ropshinの逆襲』
場所は「画廊/珈琲 Zaroff」。京王新線の初台駅からわずか数分のアクセス。
初めて伺ったのだが、この佇まいだ。
一見さんがお邪魔するのは非常にハードルが高そうだが、入場制限があるわけではない。
意を決して中に入ったら、店主と思しき方に怪訝な表情で「喫茶? 2階の画廊? マンタムさん?」と聞かれて、おずおずと「マンタムさんで(お願いします)・・・」と答えたら、背後から「ありがとうございま~す!」と陽気な声でオッチャンが声を掛けてくれた。
・・・どうやらこの気さくな方がマンタム氏のようだ。
あまりアートには縁がなさそうな我々夫婦を見かねたのか、色々と話しかけて頂いた。
マンタム氏はアーティスト、古物商など、様々な顔をもつクリエイターで、富山のナチュラル・ボーン・ペインター、牧田恵実さんから初めてその存在を教えて頂いた。
横浜中華街にある超個性的なギャラリー・スペース「ソコソコ」もマンタム氏が立ち上げたと伺った。
昨年ギャラリーソコソコで開催された「横濱衛生展覧會」の懐かしの看板が!
マンタム氏は牧田さんが大好きな方のようだが、牧田さんの説明だけではイマイチ、どんな人なのか要領を得なかった。
しかし昨日、ちょっとだけだがマンタム氏とお話できて、牧田さんが大好きな理由がわかった。とにかく、すごく気さくで面白い方なのだ。
で、こちらの個展ではしばしば「マンタム特製グリーンカレーパーティー」も定期的に開催されているようで、我々が昨日伺ったのは午後3時過ぎだったが、マンタム氏がやおら、「ちょっと早いけどカレーパーティー開始するか!」と仰った。
時間的にちょっとカレーを食す腹具合ではなかったので今回は注文しなかったが、今度機会があれば是非、食べさせて頂きたい。
しかし、なぜマンタム氏が手ずからカレーを供するのか?
牧田さんにお聞きしてみたが、これまた要領を得なかったんだけど、「まだ日本でグリーンカレーがポピュラーではない時代に氏が作ったグリーンカレーが、カレーのシェフを唸らせるほど美味しかった」らしく、要するに自慢料理だかららしい。
そもそもなんで「ボリシェヴィキ」がテーマなのかもわかっておらず、しかも「V.Ropshinの逆襲」って何?
調べてみたら、V.Ropshin = ボリス・サヴィンコフとはロシア革命時代、レーニンとトロツキーの暗殺計画を企てた反ボリシェヴィキ運動の闘士のことらしい。
・・・ということで、本個展とボリシェヴィキとの関連は分からずじまいだ。
今回の個展だが、1階の喫茶スペースにマンタム氏の作品が展示されており、さらに、通常は画廊/珈琲 Zaroffの三角形の屋外展示スペースに、この「Bol'sheviki屋」という怪しさ満点の小屋を建てて、マンタム氏が集めた骨董品が展示されている。
・・・凄い。こんなモノまでぶっ建ててしまうとは・・・
マンタム氏によると、この小屋を舞台にして演劇を上演することも考えられているそうだ。
でも、かなり狭いスペース。こんなトコで舞台なんてできるの?とも思ったけど、独り舞台なら可能かもしれず、実現したら確かに、かなりアートな状況になりそうだ。
なお、2階のギャラリーで開催されている「魂の暗号」展のアート作品も素晴らしいものばかりだった。
とにかく、展示作品もマンタム氏自体も情報量が多すぎて、とても1度では咀嚼できるワケもないマンタム・ワールドであったけど、マンタム氏の魅力は十分に理解できた。
画廊/珈琲 Zaroffも、独特の雰囲気のある素敵なお店だった。昨日は暑かったので頼まなかったが、こちらのお店はココアの種類が豊富なので、次は是非、ココアを注文したい。
そしてまた、次回のマンタム氏のイベントにも是非行きたい!マンタムさんオモロすぎ!
がらくた から たから: 古道具屋――新たなネウチを生む仕事
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