okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

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『クリード 炎の宿敵』 感想

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シルヴェスター・スタローンのロッキーシリーズ4作目『ロッキー4/炎の友情』が日本で公開された1986年はスタローンの人気も最盛期の頃で、当時高校生だった自分もロッキーシリーズは大好きだった。


教室でも
 「ロッキー4、観に行くんけ?」(金沢弁)
 「当たり前やろ!あのアポロが死ぬんやぞ!行かんワケがないやろ!」(金沢弁)

 

と同級生の誰かが熱っぽく語っていたのを内心「大げさやな・・」(金沢弁)と思いながら聞いていたが当然、当時の自分もロッキー4には魂を揺さぶられたクチだ。

特にドルフ・ラングレン演ずるソ連の最強ボクサー、イワン・ドラゴが好きだった。
ロッキーのライバルであり親友でもあるアポロ・クリードをリングの上で殴り殺す、マシーンのように冷徹なボクサー。
しかし、そんな最凶の相手に対して、自身の精神と肉体を極限までに追い詰めるほどに鍛え上げ、見事、ドラゴをリングに沈めるロッキー。ロッキーシリーズで一番好きなのが、この『ロッキー4/炎の友情』だった。
第6回ゴールデンラズベリー賞で5部門も受賞している作品ではあるが・・

 

ただその後、スタローン作品の粗製乱造ぶりと共にスタローン人気も凋落し、自分も90年代以降、彼の映画を全く観なくなった。なので実は、以降のロッキーシリーズも全く観ていないのだ。

 

ポール・バーホーベン監督の名作『ロボコップ』では、物語のアクセントとして、デトロイトのニュース番組のシーンがたびたび挿入されたが・・・

 

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映画版ではボツになったが、ノベライズ版には「スタローンが最後の映画『ランボー38 オールド・ブラッド』の公開直前に97歳で亡くなる」というニュースのシーンがあり笑ったのだが、まさに当時の自分も「どれだけロッキーやるんだよ!」と思っていた。

 

当然、本作『クリード 炎の宿敵』の前作で、1作目である『クリード チャンプを継ぐ男』は未見。そもそも、カール・ウェザース演ずるアポロ・クリードというキャラクターがあまり好きではなかったので最初から興味が湧かなかった。
・・というか、『クリード 炎の宿敵』を観るまで、「クリード」が何を意味するかすら知らなかった!!

 

なお本作を鑑賞するにあたって、久しぶりに『ロッキー4/炎の友情』をアマゾンプライムで観ることにした。
ロッキーシリーズを馬鹿にしており、たまたま風呂上がりにゴールデン洋画劇場で放映されているのを適当に流し見したぐらいしかロッキーの視聴経験がないという、自分以上にスタローン映画が嫌いな妻は、最初は観るのを渋ったのだが、最後にはドラゴと闘うロッキーに、「行けー!殺せー!」と声援を送り、ついには感動の涙を流していた。
さすがに30年以上も前の作品。あまりにも直球なストーリーで多少の古臭さはあるものの、ドラマ作りがしっかりしており、かつボクシングシーンの演出が素晴らしすぎるので、今観ても十分に楽しめた。

 

さて、前置きがかなり長くなってしまったが、本作。

 

ボクシング世界ヘビー級王者、アポロ・クリードの忘れ形見である、「クリード」ことアドニス・ジョンソンは、かつての父の親友であったロッキー・バルボアの指導のおかげで、ついにWBCヘビー級チャンピオンとなり、恋人ビアンカとも結婚し、人生の絶頂期を味わっていた。
そこに、かつてソ連でロッキーに敗れ、以降は不遇の生活を送っていたイワン・ドラゴが、一人息子のヴィクター・ドラゴを最強ボクサーに育て上げ、ロッキーへの復讐のため、アメリカに乗り込んでロッキーの愛弟子であるアドニスに対して、息子との対戦を挑んできた。
アドニスは受けて立とうとするが、復讐心に燃え、失うものが何もないドラゴ親子に、守るべき家族もできて幸せの絶頂にあり、かつ、単に挑発に乗っただけで、闘いの目的がボヤけたアドニスに勝ち目が無いことを見抜いていたロッキーは、何とか対戦をやめさせようとする。
しかしアドニスは聞く耳を持たず、ロッキーはセコンドを辞退してしまう。
ロッキーのサポートがないままヴィクターに挑んだアドニスだが、案の定、完膚無きまでに叩きのめされ、体と精神に深い傷を負ってしまった。
失意のなか、新たに誕生した娘の世話をするうちに、アドニスはヴィクターと闘うことの真の意味と目的を見出し、再びロッキーにサポートを依頼する。
アドニスの目に本来の闘争心と不屈の意思を見出したロッキーは彼の依頼を受け入れ、ドラゴ親子に再度の闘いを挑む準備に取り掛かる・・

 

・・まんまストーリーが『ロッキー4/炎の友情』なのだが、現代的なアレンジと重厚なドラマの積み重ねのおかげで、とても見応えのある作品になっていた。

予告編を観ての印象では正直、今時のスタイリッシュなだけの薄っぺらいスポーツ映画かと高を括っていたのだが、いい意味で裏切られた。

 


『クリード2』予告編 (2019年)

 

老いたロッキーを演じたシルヴェスター・スタローンの枯れた演技にはもちろん感動させられたが、なにより良かったのは、敵であるイワン・ドラゴのドラマをきちんと描いていたこと。

かつてのソ連でのロッキーとの闘いに敗れたドラゴは、それまで母国の英雄だったのが一転して国家や国民から蔑まれ、妻(ブリジット・ニールセン)にも去られ、一人息子のヴィクターとともに、ウクライナのキエフで貧しくて苦しい生活を送ることになる。


・・妻に言われて気付いたのだが、キエフ州と言えばチェルノブイリ原発事故が発生した地域であり、現在はともかくソ連邦時代では、中央からキエフに流れてきた労働者は貧困者が多かったと思われるので、ドラゴ親子の不遇ぶりが伺える設定になっている。
(しかし、まさかブリジット・ニールセン本人が出演しているとは思いもよらなかったが、長い年月が経っても彼女が演ずるドラゴの元妻が冷酷な役柄だったのも、なかなか感慨深いものがあった。)
ドルフ・ラングレンは、かつての堕ちた英雄の役を渋く演じており、ドラゴびいきの自分としては満足だったのだが、ラストシーン、ドラゴが息子のヴィクターに声を掛けるシーンでは、不覚にも嗚咽を漏らしてしまった。
というかそのシーンを思い出すだけで、今でも目頭が熱くなってしまう。
マジでオヤジ泣かせの映画。

 

そして忘れてはならないのは、この手の映画では絶対お約束の特訓シーンが手抜き無しでちゃんと用意されていること。
『ロッキー4/炎の友情』では、アウェイであるソ連の人里離れた雪山で猛烈なトレーニングを行ったが、今回ロッキーが愛弟子を連れて行くのは、なんとボクシング虎の穴(なんじゃそら?)。
定番の大型トラック用のタイヤを転がしたり引っ張ったり、近接でヘビー級のスパークリング相手と猛烈な打ち合いを行ったりと、特訓シーンマニアも納得の特訓メニュー満載で、心なしか、厳しい特訓を経てヴィクターとの再戦に挑むアドニス演じるマイケル・B・ジョーダンの体格が、一回り大きく逞しくなったように見えた。
大した特訓も行っていないのに、いっちょ前にライトセーバーを扱えてしまうという、説得力のないディズニー版スター・ウォーズなんて、本当に糞!この映画を見習えや!

 

前作も観ていないし、『ロッキー5/最後のドラマ』と『ロッキー・ザ・ファイナル』すら未見なので、本作の前にロッキーや登場人物にどんなドラマがあったのか不明なため、一部よくわからないシーンなどもあったが、それでも十分に楽しめた。
登場人物の一人一人にドラマがあり、そしてそのドラマが軽くないので、単純なストーリーながら、大人が鑑賞し得るエンターテイメント作品になっている。

 

新年早々の1発目の映画がこんなに面白いとは!
ロッキー世代のオッサンたち!

『ボヘミアン・ラプソディ』の100倍は泣けるこの胸アツ映画を観に、劇場に急げ!

 

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