okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 感想

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アニメ嫌いの自分が『鬼滅の刃』を映画館まで観に行こうとは・・・よもやよもや、だ。

 

原作未読だしさっぱり興味がなかったのだが、先日フジテレビで昼間に一挙放送されていたアニメ版を、最初は見るともなしに見ていて、妻と「なんかマジメに見る気しないよねー」なんて言っていたのに、何話か流して観てたら、いつの間にか夫婦ともどもガチ鑑賞。・・・なるほど・・・これが話題の『鬼滅の刃』か!コレはオモロいわ!となってしまった。

早速、Amazonプライムビデオで現時点での全26話を視聴し、満を持して劇場版を観に行くことに!

 

ストーリーは王道の少年ジャンプだし(「友情」「努力」「勝利」)、設定なども過去の名作からうまく取り込んだ印象で、どちらかと言えば新規性を感じさせる作品とは感じなかったが、それでも特に惹かれたのは、コメディパートの秀逸さかもしれない。

コメディパートではキャラクターの瞳も点のみとなり極端にデフォルメされて、それまでのシリアスシーンとは真逆の演出となってしまうが、そのギャップの激しさが逆に小気味よく、テンポよく物語を楽しめてしまう。コメディパートのセリフもシュールなので、一見、厨二っぽいシーンも全然痛くない。

 

またエキセントリック過ぎるキャラクターとセリフも魅力的で、作品全体のこの独特な感覚は、原作者が女性作家さんである、というのも大きいのではないだろうか。

敵ボスの「鬼舞辻無惨」はまんまDIO(ディオ)で、鬼舞辻と配下の関係も、DIOと部下との関係と同じだし、主人公が緻密な戦略を考えて敵と戦う演出も同じで、本作は『ジョジョの奇妙な冒険』を和風テイストにした作品ということができるが、しかしジョジョのアニメ作品も、ここまで視聴者を前のめりにさせて感動させられないだろう。

今時ジェンダー的な視点で語るのも気恥ずかしいが、本作がこれほど観るものを魅了し感動させるのは、女性作家さんの感性の力と、丁寧で緻密なアニメ作品に仕上げたufotableはもちろん、素晴らしい声優陣や制作スタッフの尽力のおかげで、巷間言われているように、なるほど大人でも楽しめる数少ないアニメ作品だと思う。

 

さて『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だが、確かにこのエピソードは、尺の短いテレビ放送でぶつ切りで観るよりも、長尺の劇場版で一気にじっくり鑑賞するのが望ましいと感じた。

未だに原作未読のため、脅威的ヒットの劇場版公開後の、世の中の煉獄さんブームが謎だったのだが、やっと理解した。ラストでは漏れなく泣いてしまった。

そういえば映画鑑賞の前日、バスのなかで小学生くらいの男の子が、買ったばかりだと思しき、コンビニなどで売っている鬼滅の刃のミニフィギュアが入っている小箱を丁寧に開封して、箱の中から取り出した煉獄さんのフィギュアを飽きることなく5分ほど愛でていた。きっと彼は既に映画を観ていて、気高い煉獄さんの勇姿に魅了され、すっかり煉獄さん推しになってしまったんだろう。

 

ただ、2時間弱の作品にするには、この無限列車編はエピソード的に少し無理があるような気もして、若干、間延びしたシーンも多いな、と感じたことは事実。なので単体の映画作品として考えると、それほど完成度は高いとは言えないが、そうかといって、あまりのブームゆえに原作も読まずアニメ版も観ずにいきなり劇場版を観た人が「つまらない」というのは、かなり無理筋というもので、にわかの自分でも、さすがにそんな輩には、「オメェ、アニメ全26話観てから出直してこい!」とは言っておきたい。

この劇場版はあくまで、アニメ版を観ていた人が、物語全体で中盤での一番のクライマックスとなるエピソードを大画面で堪能するために制作された作品であるため、そこは注意が必要である。

 

いやーそれにしても、当分はアニメ版の鬼滅ロスだな(いやまずは原作を読めと)・・

中盤以降の続編もufotableが制作するんだろうが、原作の最終回まで観れるのはいったいいつになるのだろうか。最後まで観れることを楽しみにしている(でも脱税はダメよ!)

 

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