okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』 感想

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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

さて、公開初日が1月1日ということで、帰省もできない新型コロナ禍のお正月。
今年の映画初めはドニー・イェン師夫!とばかりに、元旦早々から劇場に駆けつけた。

 

ところで昨年、Amazonプライムで『イップ・マン外伝 マスターZ』を観たのだが・・
『イップ・マン 継承』でイップ・マンと対決した詠春拳の使い手、張天志(チョン・ティンチ)が主人公のスピンオフ作品で、監督がユエン・ウーピン、トニー・ジャーやミシェル・ヨーまで出演する作品ということで、それなりに期待して観始めたのだが、あまりに脚本が幼稚すぎて途中で鑑賞をやめてしまった。
香港カンフー映画の全盛期である90年代にはつまらない作品も乱発されたが、未だにこんな低クオリティのカンフー作品を撮るんだ・・と少なからず驚いたものだが・・

 

で本作、『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』である。
ドニー・イェンの盟友である、あの谷垣健治がメガホンを取り、日本を舞台にサモ・ハン・キンポーの当たり役であるデブゴンがキレッキレのアクションを展開する作品だなんて、期待するなという方が難しいだろう。
その期待通り、冒頭の香港でのアクションやカー・チェイスは何とも痛快!
お、これはジャッキーの名作『ポリス・ストーリー/香港国際警察』並みの傑作になるのでは!とテンションも高まったのだが、舞台が東京に変わった途端に様相が違ってきた。

そもそもデブゴンが東京に向かう理由もイマイチ適当で、取って付けた感が拭えない。
また、デブゴンと絡む東京在住の香港人たちもキャラクター設定が雑なので、物語がうまく回っていかない。ラスボスである丞威とのラストバトルも演出がくどすぎて、せっかくのドニー・イェンのアクションなのにリアリティが感じられず、最後までグダグダのまま終劇となってしまった。

・・そもそも、主人公が太っている必然性が全く感じられないし。
「ドニー・イェンを特殊メイクで太らせてデブゴンをリメークしたら面白いだろう!」という設定ありきの後付け脚本としか思えなかった。


東京でデブゴンの相棒になるシウサーを演じたウォン・ジンが製作と脚本を担当したそうだが、シウサーというキャラクターが一番、役割の定まっていない雑な登場人物だし、ストーリーも整合性がなくて突っ込みどころが多かった。さすがに谷垣健治もベテランの香港映画人には文句を付けられなかったのかな。

 

いまや世界のドニー・イェンが主演で監督が谷垣健治、舞台が日本という三拍子揃ったシチュエーションをまったく活かせなかったのは残念であり、『イップ・マン外伝 マスターZ』といい本作といい、未だにこんな作品も普通に作られるのか、という気付きにもなる作品だった。


ドニー・イェン×谷垣健治!映画『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』予告編

 

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