okurejeの日記

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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』 感想

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まさか、トム・ホランドのスパイダーマンで泣けるとは!

 

とにかくMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)版のスパイダーマンは、これまでのソニー・ピクチャーズ版でのスパイダーマン像とは異なり、苦悩知らずの明るいキャラクターとして描かれてきた。

まず1作目『スパイダーマン:ホームカミング』では、なんとピーター・パーカーが蜘蛛に噛まれてスパイダーマンになる始まりのエピソードと、「大いなる力は大いなる責任が伴う」という名言を残してベンおじさんが亡くなるというお決まりの名シーンを見事にすっ飛ばすという、オールドファンには考えられない構成になっている。
しかも、ソニー・ピクチャーズ版では、最愛の夫・ベンを亡くして女手一つでピーターを育てるため、いつも働きづめで貧乏というのがデフォだったメイおばさんが、生活苦なんてみじんも感じさせないセクシー熟女として登場!
当のピーター・パーカーも、割と簡単に友達にスパイダーマンであることがバレてしまう能天気キャラとして楽しく高校生活をエンジョイしており、従来から我々が描いていた、人知れずヒーローとして必死の活躍をしながら、学費すらままならない苦学生という悩める若きヒーロー像とは大きくかけ離れた、今時のスパイディの登場に時代の流れを感じてしまった。
そして2作目の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』では、全世界にスパイダーマンの正体がピーター・パーカーだと知られてしまうという驚愕のエンディング。とにかく観客の想定をはるかに超える事態の連続で、それでいて作品の出来は素晴らしいという、MCUの底力を感じさせるシリーズとなっている。

 

そして3作目となる本作。
・・なんと、過去のソニー・ピクチャーズで制作されたトビー・マグワイア版と、リブート版となるアンドリュー・ガーフィールド版の主要ヴィランが総登場するという、こんなことあり得るの?と疑わざるを得ないキャスティングが実現しており、サム・ライミ監督版スパイダーマンをリアルタイムで楽しんできた世代としては、それだけでお腹一杯、期待一杯である。
ドクター・オクトパス役のアルフレッド・モリーナが出演するだけでも凄いのに、なんと名優ウィレム・デフォーまでグリーン・ゴブリン役で出演するというサプライズ。

 

・・ただ、前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でも感じたのだが、本作も前半まではあまり面白くない・・というか、あまりに幼稚な設定に呆れてしまった。せっかく登場した過去作のヴィラン達だが、ドクター・ストレンジの「魔法」であっけなく全員捕えられてしまう。しかも彼らを元の世界に送り返そうとするドクター・ストレンジをなぜかピーターが阻止しようとする謎展開で、「こいつは幼稚か!」と怒りすら感じてしまったのだが・・後半からのストーリー展開では「あ!そういうことだったのね!」となり、ついには感動の涙まで・・😢

 

先日観てきた『マトリックス レボリューションズ』だが、面白くないワケないだろうと満を持してIMAXで鑑賞したら、あまりの駄作ぶりに椅子から転げ落ちそうになったので、今回はIMAXは避けたのだが(IMAXだと2人で鑑賞料金5千円!)、この作品だったらIMAXでも十分見応えがあったと思う。落ち着いたら今度はIMAXでもう1回観に行きたいと思っている。それくらいの力作だった。

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