okurejeの日記

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『シン・仮面ライダー』 感想

 

待ちに待った『シン・仮面ライダー』

 

 

庵野カントクが自身で監督をした実写映画は2004年の『キューティーハニー』以来なので、およそ20年ぶりのカントクの監督作品には期待せざるを得なかった。
『キューティーハニー』は当時としては斬新な作品で好きではあったんだけど、主役と相手役のキャスティングが残念だったので、後々まで観たい作品にはなり得なかった。
それに比して、本作『シン・仮面ライダー』のキャスティングは完璧!ミスキャストなどあり得なかった。

とは言っても『シン・ゴジラ』や『シン・ウルトラマン』と同様、初代仮面ライダー世代ではないため、「シン」シリーズ同様にオリジナル版のオマージュはあまりわからなかったが、それでも、庵野カントク独特の昭和特撮モノの再構築映画として十分に楽しめた。うん、やっぱり好きな作品。

組織、チームなど多人数で敵と対する『シン・ゴジラ』や『シン・ウルトラマン』と違って、『シン・仮面ライダー』は個人、少人数で敵と闘い、しかも全体的に暗い色調のドラマなので、より一層もの悲しい作品なのだけど、それがまた、鑑賞後に余韻を残す。
昭和版のデザインを損なわず、それでいて随所に現代的なアレンジを施して、「野暮ったいながらもカッコいい」仮面ライダーとサイクロン号を表現したビジュアルも最&高

 

 

なお鑑賞後、石森章太郎先生のコミック全3巻を読み、現在YouTubeで配信中の藤岡弘、版の初代ドラマ版を鑑賞したが(これはさすがに2話くらいまでしか観ていないが)、なるほど・・それぞれの原作のエッセンスをうまく抽出し、絶妙なブレンドで味付けしてあることが改めてわかった。
これについては、『シン・ゴジラ』ではあまり感じなかったが(未だに初代の映画版は未鑑賞)、『シン・ウルトラマン』は過去のドラマのエピソードを知らないと、どういう意味か理解できないシーンが多々あり、鑑賞後に元ネタを確認してから再鑑賞して初めて楽しめたシーンもあった。
本作も多分にオマージュ・シーンがあったが、『シン・ウルトラマン』ほど、初見で「???」となることもなく、楽しく鑑賞できた。ただし、原作のコミックやドラマを事前に確認してから本作を観る方が、より楽しめるとは思う。

 

 

残念だった点は、森山未來が「いかにも森山未來みたいな」役柄でラスボスを演じ、思ったよりカッコよくない敵ライダーに変身して、ラストバトルのアクションもなんか野暮ったく感じたのと、CGの戦闘シーンがちょっと安っぽく感じたこと。また、いわゆる「偽ライダー」との戦闘シーンが、暗いトンネル内だったので視認性が悪かったのと、CGによる戦闘シーンが、これまたイマイチだったこと。

 

 

それでも、いかにも庵野カントクの実写特撮映画っぽくて、期待した通りの魅力的な作品だった。
できれば、あと2回はIMAXで鑑賞したいところ。

 


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