Amazonのkindleストア上の、コミックの有料/無料のベストセラーTop100、毎日チェックしています。
おかげで、普段なら絶対読まないような作品をいっぱい読めて結構シアワセな反面、まんまとAmazon様の策略に引っかかって、ついつい続巻を購入してしまった作品も・・・
・・・ということで、最近購入した作品あれこれです。
(1部例外あり)
【刻刻】
堀尾省太さん著、全8巻
※『刻刻 番外編 —300日後—』は、kindleでは無料ダウンロードできます。
古(いにしえ)より時を止める能力を持つ「佑河家」の家族と、彼らを狙う謎の一派が、”止界”(しかい・時が止まった世界)で繰り広げる(ちょっと地味な)闘いを描くSF作品です。
主人公である佑河家の面々、なんとなく地味で冴えないキャラクターばっかりっていうのも逆にリアリティがあり、特に惹かれたのは、劇中に登場する「神ノ離忍」(カヌリニ)という謎の生命体です。
この「神ノ離忍」の造形が、なんとも奇妙というか不気味。
謎のストーリー展開の魅力をさらに増幅しました。
本作がデビュー作とは思えないほどの緻密な作画と奇妙で面白いストーリー展開で、クオリティの高い作品でした。
【チェーザレ 破壊の創造者】
惣領冬実さん著、既刊11巻(不定期に連載中)
(監修はダンテ研究者の原基晶さん)
ルネサンス時代のイタリアを舞台に、貴族であり聖職者でもありながらイタリア統一を目指した伝説の英雄・チェーザレ・ボルジアの波乱の生涯を描く歴史作品です。
正直、少女マンガは好きではないのですが、ルネサンス期の絢爛豪華で壮大な物語には、時代考証がしっかりなされた丁寧で精密・美麗な女性作家の作画が見事にマッチしており、1ページ1ページを、アート作品を鑑賞するかのように読んでおります。
あまり世界史に詳しくないのですが本書を読むと、当時のイタリアや他国の歴史のお勉強になるので、1粒で2度美味しいです。
大事に読んで行きたい、とても読み応えのある作品です。
【どうらく息子】
尾瀬あきらさん著、既刊12巻(連載中)
叔母が経営する保育園で保育助手として働く関谷翔太は、ひょんなことから初めて寄席で観た「惜春亭銅楽」(せきしゅんていどうらく)の落語に魅せられ、彼に弟子入りして厳しい落語家の世界に飛び込んでいく・・・
いやー、作者はあの『夏子の酒』の尾瀬あきらさんです。
夏子ではさんざん涙を絞らされましたが、本作も、またまた泣かせる人情話になっています。
昔ながらの徒弟制度を未だに続けている落語家の世界は、見習いや前座時代はかなり厳しい下積み生活を余儀なくされるそうですが、その厳しさや、逆にやりがいなんかがとても伝わります。
また落語なんて殆ど鑑賞することもなかったですが、本作では落語の名作を紹介してくれるため、古典落語の勉強になったりします。
本作も、1粒で2度美味しい作品ですね。
今度是非、寄席でリアル落語を観たいと思います。
【アイアムアヒーロー】
花沢健吾さん著、既刊16巻(連載中)
漫画家の鈴木英雄(35歳)は、プロ漫画家のアシスタントをして糊口をしのぎながら再デビューを目指しているが、ある日、恋人が謎の奇病に感染したせいなのか突如、食人鬼となって彼に襲い掛かってくる。
已む無く彼女に手を掛けるが、気がつけば周囲の人間が次々食人鬼と化し、なんとか富士の樹海まで逃げていく・・・
いわゆるゾンビ物ですが、(本作ではゾンビではなく、『ZQN(ズキュン)』と表現)
その緻密なまでの作画と、日常描写とキャラクター描写が恐ろしいほどリアリティに溢れており、単なるゾンビ物と括れないような佳作に仕上がっています。
ゾンビとの闘いや逃避行を超リアルに描いたアメリカの人気ドラマ『ウォーキング・デッド』にも通じます。
ということでかなりの力作である本作。
1巻から3巻まで期間限定で無料ダウンロードできましたので、改めて1巻から購入して・・・
・・・てのがスジなんですが、いかんせん、既に16巻まで出ています。
全巻をkindleで購入した場合、540円×16冊で8,640円になります。。。
貧乏リーマンにはさすがにツライってことで、とりあえず初めて、TSUTAYA(ツタヤ)のコミックレンタルを利用することにしました・・・
レンタルの場合、1冊70円ちょい。
4巻から16巻まで12冊借りても、900円程度です。
・・・いや、正規の料金を払って購入した作品を読むのが、このような素晴らしい作品を世に出した作家さんへのリスペクトであることは十分に認識しています。してますよ。
(冬ボーナスが出たら全巻購入します・・・)
そういえば本作ですが、大泉洋さん主演で実写映画化されるそうです。
大泉洋さんは素敵な役者さんで好きなのですが、さすがに「鈴木英雄」役は無理がない?
とてつもなく駄作になる予感が。
★近日公開!!「アイアムアヒーロー」実写化
※こちらの動画は、ファンの方が作られたフェイク・トレーラーです(念のため)
おそらく、大泉洋さん主演で映画化される作品よりクオリティ高いハズです
おそらく、大泉洋さん主演で映画化される作品よりクオリティ高いハズです
★★★★★
ところで、私も大好物な『ゾンビ』ですが、改めて考えてみたら、やっぱり設定にムリがありますよね。
まず、ゾンビ同士はなぜ共食いしないの?
そんで、あれだけ大量発生するのはなんで?
以下、『ウォーキング・デッド』のウィキペディアからの抜粋。
−−−−−−−−−−−−−−
ゾンビの食性については人肉だけでなく、シカやウシなどの動物の生肉も欲する。
基本的に生者を襲うのは食欲によるものであり、
ゾンビにとっての食物とは「感染していない生肉」
であることが示唆されている。
それゆえに共食いは起こらず、餌となる生き物がいなくなると、
ふらふらと歩きまわる程度の行動しか行わない。
死亡してから時間の経過した腐肉は好まないという描写がある。
感染については、生者は死後に最短で3分、
最長で8時間経過するとウォーカー(ゾンビ)への変貌を遂げる。
−−−−−−−−−−−−−−
なるほど、かなり練られた設定ですが、それでもやっぱ無理やり感。
感染〜発症したゾンビには食欲わかないから共食いしないってのは理屈がつくとして、、
感染によってゾンビになるってのが一般的ですが、仮に噛み付かれて傷を負っても、感染するまでに多少の時間がかかると思います。
(『ウォーキング・デッド』では最短3分)
「感染してから発症するまではゾンビの餌食になる」
ってことなので、噛まれてからも継続して喰われたり、
かつ、他の大勢のゾンビに襲われてバリバリ喰われたら、一人前のゾンビに発症するまでには骨しか残らないんじゃね?
となると、あれだけ大量発生するワケないし・・・
ゾンビって、映画やドラマやゲームでは人間ドラマを盛り上げる最高のキャラクターなんですが、
しかし、リアルに描こうとすると、やっぱり矛盾が頻発するので、設定が難しいヤツではあります。
それではー
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