okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

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田中慎弥×柴崎友香 「虚実のあわい、わかりあえなさを描くということ」 at 本屋B&B

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田中慎弥×柴崎友香
「虚実のあわい、わかりあえなさを描くということ」
『ひよこ太陽』『待ち遠しい』W刊行記念

 

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とにかく田中慎弥さんを直に拝見したくてきた。場所はお馴染みの本屋B&B

田中さんの著作はエッセイ『孤独論 逃げよ、生きよ』しか読んだことがなく、小説作品は新作の『ひよこ太陽』はおろか他は1冊も読んでいないのだが、とにかく、2012年(平成24年)の芥川賞受賞の不機嫌会見のインパクトが凄くて、このようなイベントには全くそぐわない人がいったいどんなことを話すのか興味深々だった。

なおイベント開始前に本屋B&Bの入り口前でウロウロしていたら偶然、入りの田中慎弥さんとすれ違って、想像通りの不愛想な風貌にワクワクしてしまった。

 

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「自分はB&Bでのイベントは初めてなので、トークは柴崎友香さんにお任せする」と言いながらも、最初から最後まで、かなり饒舌にお話しされていた。
そして冒頭から、夥しい付箋を貼り付けた柴崎友香さんの著作『待ち遠しい』のページを次から次へとめくりながら本の感想や疑問などを語りだし、しまいにはラスト部分の内容にまで言及しようとしたところで柴崎さんが苦笑しながら、「ネタバレになりそうなのでラストの内容はちょっと・・」と仰った途端、「え?刊行記念なのに著作を読まないでイベントに来ると言う・・」と言いながら、唖然としたような蔑んだような表情で観客を睥睨(へいげい)した田中さん。

・・もうね、「キタ━(゚∀゚)━!ーー」って感じで、こっちは柴崎さんの新作はおろか田中さんの新作すら未読、なんならお二人の小説作品は一切読んでないので、心の中でニヤニヤが止まらなかった。

 

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田中さんのお話で印象に残ったのは、小説を書いていて、これは我ながら上手く書けたな、と思った文章は削除する、というお話。
あくまで作品全体のバランスが大事で、いくら自分が気に入った文章でも小説のバランスを崩す内容であれば削除すべきで、むしろ完成した作品中に、自分が「よく書けた」と思った文章はない、とのことだった。
「上手く表現できた」と感じることに常に危機感を持っている、と仰られていた。

 

後半はお客さんからの質問にお二人が答えるといった内容だったが、田中さんは最後まで質問内容を真剣に聞いて、それに対して真摯に回答されていて、表情は不機嫌ながら、とても誠実な人柄が伺えたので、ますますファンになった。(小説はまだ未読だが)

 

帰宅後、改めてyoutubeでの田中さんの芥川賞受賞会見の動画を見たのだが、めっちゃ不機嫌かつ不愛想で、何度も「はやく(こんな会見)終わりましょう!」といいつつも、記者の質問内容はちゃんと聞いて、言葉少なながらもいちいち回答されていた。
自分から会見を無理やり終わらせることなく、なんだかんだで最後までキチンと対応されていたので、基本的には凄く真面目な人なんだな、と改めて認識した。

 

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『ひよこ太陽』を購入、サインを頂いた。
サイン中におちゃらけた言葉は一つも発せられなかったし文体も直球だけど、人柄がにじみ出るようなサインだと。

 

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ひよこ太陽

ひよこ太陽

 
孤独論 逃げよ、生きよ

孤独論 逃げよ、生きよ

 
共喰い (集英社文庫)

共喰い (集英社文庫)

 
待ち遠しい

待ち遠しい

 
公園へ行かないか? 火曜日に

公園へ行かないか? 火曜日に

 
春の庭 (文春文庫)

春の庭 (文春文庫)

 
わたしがいなかった街で (新潮文庫)

わたしがいなかった街で (新潮文庫)

 

 

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