okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『パルプ・フィクション』 感想

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公開当時(1994年)劇場で初めて鑑賞した際、そのあまりに斬新な演出に完全に度肝を抜かれた。
様々な登場人物の時間軸の違う群像劇を、絶妙に交差させるストーリーの妙、マシンガン・トークで繰り出される無意味で下品で粋なセリフ、どこかユーモラスなヴァイオレンス・シーン。

 

例えば、ユマ・サーマン演じるミアが、ジョン・トラボルタ演じるヴィンセントを揶揄するシーンでスクリーンに点線を描き出すが、それまでスクリーンにこんなイタズラをする映画を観たことがなかったので、なんて自由で新しい映画なんだ!と、純粋にしびれてしまった。

 

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まさにカルチャー・ショックで、それまで自分が思っていた映画の常識や価値観を引っ繰り返されてしまった。
『パルプ・フィクション』以降に観る映画は、すべてタランティーノ作品と比較してしまうほど、自分の中ではエポックメイキングな作品だった。

 

しかし最近のタラだが、あのセクハラのデパート、極悪人ハーヴェイ・ワインスティーンの悪事を長らく見て見ぬふりをしていたり、かなり前に、ロマン・ポランスキー監督を擁護する発言をしていたり、そしてあろうことか、『キル・ビル』撮影時に、嫌がるユマ・サーマンに無理やりスタント撮影を強要して大ケガをさせたり首絞めたり唾を吐きかけたりと、#MeToo ムーブメントで色々と明るみになったこれらの件で、実はもう彼の作品を観るのはやめようと思っていた。
恩人のセクハラに対して口をつぐんだ件は、ある意味しょうがないとしても、ユマ・サーマンへの扱いはさすがに酷いと思ったからだ。

ただ、極悪人やポランスキーの件については謝罪したことと、ユマ・サーマンの件についても、自分が不利になる事故の動画をユマ・サーマンに差し出して謝罪し、ユマ・サーマンもタラの誠意に感じて謝罪を受け入れ、これまで通り友人としての関係を続けるといった発言を聞いたので、まぁ自分も許してやることにした(上から)。

 

ということで、タラの出世作であり、自分的にも大きく影響を受けた本作品を、実に四半世紀ぶりに劇場で観ることに。「午前十時の映画祭9」での鑑賞。

 

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さすがに名作とあって、劇場は満員御礼。

さて、何度となく観た本作だが、10年以上は観ていない。なお若い頃に観てメッチャ影響を受けた作品でも、年を食ってから観たら、イマイチ当時ほど面白くないと感じる映画も多いので、いかに『パルプ・フィクション』とは言え、さすがにそれほど楽しめないだろう、と思っていたんだけど、これが十分ドキドキして観れた。

今観ても斬新で、全く古臭さを感じさせなかったので正直驚いてしまった。

・・・というか、サミュエルL、怖え!緊張感がハンパない。タラの演出力はやっぱハンパねぇ!

 

昨今のスタイリッシュなクライム・アクション映画だが、やはり『パルプ・フィクション』が土台になっているので、どうしても新鮮味は感じられない。

例えば最近では『ベイビー・ドライバー』などは面白かったのだが、『パルプ・フィクション』を超えたか?と問われたら、さすがにNOとなる。
数多くの『パルプ・フィクション』の亜種の中でも面白かった映画のひとつ、みたいた扱いにならざるを得ない。
自分的には初期のタランティーノ作品を超えるほどの斬新な作品は、今のところお目にかかれていない、というのが正直なところだ。

25年ぶりに観ても色褪せていない本作を観て、確信してしまった。

 

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なお、午前10時の映画祭だが、来年の「午前十時の映画祭10-FINAL」をもってファイナルとなるそうだ。主催者側の経費負担が重く、運営継続が困難なことが理由だそう。
実際に有意義なイベントだったと思うし、終了するのは残念ではあるのだが、そういう自分はあんまり行けてなかったので、残念などと言うのはおこがましい。
名作を安価で大スクリーンで楽しめるので素晴らしいのだが、いかんせん朝10時というのは、基本的に休日にしか行けない身としては、少々ツラい。
ただ4月から始まるFINALは、かなり面白そうなラインナップになりそうなので、来年度ばかりは休日の早起きが増える可能性がありそう。ツラい。

 

・・それにしてもサミュエルL、怖え!

そして、観終わった後は無性にハンバーガーが食いたくなる!

 

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AUTOart(オートアート)日産フェアレディZ432 (ホワイト) レビュー #宮本浩次 #冬の花 #フェアレディZ #児玉裕一

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「ミヤジ」こと宮本浩次のソロデビュー曲であるという『冬の花』を、ミヤジのにわかファンである妻が最近、恐ろしいペースでヘビロテしている。

 


宮本浩次-冬の花

 

初めてこの曲を聴いたときは、「うゎ!なんて古臭くてベタな歌謡曲!ダサ!」と思ったものだが、何度も聴かされるうちにイヤでも耳に馴染んでくるから不思議なもの。
そして当然、MVも何度も視聴するワケだが、これがまためちゃくちゃカッコいい

 

・・・ということで、アメリカのミニカーメーカー「AUTOart」のフェアレディ Z432 (ホワイト)を購入!(なんでや?!)

 

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オートアートといえば以前、マッドマックスのインターセプターを購入したが、高価なだけに精巧な造りが魅力的で、つい、高クオリティな「ミヤジカー」を手元で眺めてみたくなったのだ。

 

 

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さすがにオートアート・・・。すっごく精巧な作り・・ 高価なだけある。。

 

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エンジンルームやコクピットの造り込みも細かい。見事。

 

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では、ナンバープレートを「384(ミヤジ)」バージョンに変更して、『冬の花』を再現。

・・・とはいえ、『冬の花』のMVで使用されているフェアレディZは左ハンドルなので、おそらく北米市場向けの海外仕様車。その他、細かいデザインもMV中のものと若干違っているが、そこはご愛敬で。

 

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なお、ミヤジのフィギュアがないので、ミクロマンサイズの1/18スケールの素体をミヤジに見立てて。

 

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ミヤジがそれこそ、「こりゃキチ〇イの顔ですわ!」っていうくらい狂気じみた形相で、狂ったようにステアリングを回して操る車が、この白の初代フェアレディZという・・
情念溢れる昭和歌謡風の楽曲に、この昭和の名スポーツカーがなんとまた似合うことか・・

 

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なお今回使用した素体はこちら。LUCINA 筋肉質体型デッサンフィギュア

 

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一般的に、昭和の国産スポーツカーで真っ先に思い浮かぶのは、あの伝説の名車「トヨタ2000GT」なのだが、ヨーロピアンなデザインがあまりに素晴らしすぎて、現代においてもあまり古臭さを感じさせない。
しかしこの初代フェアレディZ432は、確かにトヨタ2000GTに似たフォルムなのだが、さすがに現代では時代遅れなデザインで、昭和レトロ感を感じさせる。
この物悲しい楽曲のビデオに、トヨタ2000GTではなく、あえて初代フェアレディZをセレクトするセンスが憎い。

 

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ということで、アーティストの魅力と往年の名車の魅力、映像の魅力が三位一体となった、とにかく素晴らしいMVで、手掛けた児玉裕一氏の恐ろしいまでの才能を感じてしまった。
椎名林檎と宮本浩次 『獣ゆく細道』もたいがいカッコよかったけど、この人、ホント天才かよ。

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冬の花

冬の花

 
冬の花

冬の花

 
AUTOart 1/18 日産 フェアレディ Z432 (ホワイト) 完成品

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