okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『国家の暴走』、『いざ志願!おひとりさま自衛隊』そして『バカの壁』

こんにちは!

久しぶりのkindle本ネタということで、この前の3連休に読んだ本についてです。


まずは、『国家の暴走 安倊政権の世論操作術』古賀茂明 (著)

国家の暴走


ワイドショーかなにかで、亀井(静香)さんなどのTPP反対議員がハチマキしめて「TPP絶対はんたーい!」と叫んでる映像みて、「単なるポーズですよ」と冷静にコメントされてて思わず笑ったことがありましたが、古賀さんのコメントはいつも、飄々としながらも舌鋒鋭いです。


元経産相キャリアでありながら、歯に衣着せず官僚批判をしてあげく経産省から追い出された気骨のある方で、日本の数少ない憂国の士ではないかと思っています。


本書は、前半では、今の安部政権が無理やり押し進めようとしている日本の軍国化に対して警鐘を鳴らしています。

また後半では、今後の日本に必要な政策・方向性を提言されています。

「安全保障会議(日本版NSC)」、「特定秘密保護法」、「武器輸出三原則廃止」、「集団的自衛権の行使容認」・・・
知らない間に次々と閣議決定されていますが、このままでは日本は高い確率で、米軍とともに中東などで戦争する羽目になりそうです。
(しかも米軍は指揮官とドローンだけが参戦し、血を流して死ぬのは自衛隊員だけ・・)

そして、ゆくゆくは徴兵制も復活されそうな勢いです。

安部総理の野望は、日本を覇権国家にすることと、武器輸出で儲けること。
まさに、覇王・安部ちゃんの野望恐るべし!


昨今の中国・韓国との国際情勢から、私なんかも、「ふざんけんな!コノヤロ!やるならやったるぞ、ゴルァ」
みたいに思ってましたし、あれだけ「ペ」(・ヨンジュン)好きな私の母親なんかも、最近はすっかり嫌韓なんですが・・・、
昨今の世の右傾化ぶりは、確かにちょっと異常かもしれません。

日本国民、私も含めてかなり踊らされてるかも。

また日米安保条約については、米軍は日本を一方的に守ってくれて、なんか申し訳ないなぁなんて思ってたんですが、
(片務協定と言われているそうです)
とんでもない、と。

沖縄の米軍基地なんて、費用は全部日本が負担してくれるし、米軍にとっては非常に都合の良い基地で、これだけでも日米安保を結ぶアメリカのメリットは計り知れないとのこと。
確かに、よく考えたらあのアメリカ合衆国が、<相手国だけに都合のいいような条約を結ぶわけがないな・・・

戦後70年間も他国と戦争したことがない国はホントに少なく、これまで築き上げてきた平和立国のブランドを守ることが全世界の信頼を得られて、これからの日本の経済発展に繋がると説かれています。

色々と目を開かされました。

★★★★★ 

お次は、『いざ志願! おひとりさま自衛隊』岡田真理 (著)

おひとりさま1


『国家の暴走』とは真逆な感じで(笑)・・・
話題となった『もしドラ』みたいなポップで軽めな装丁ですが、本書は、ご本人いわく「酔った勢い」で応募した「予備自衛官補」の入隊試験に合格した、当時27歳の著者(女性)の、50日間の教育訓練の体験記です。

文体は軽めではありますが(しかもちょっとだけギャグがくどい(笑))、
書かれている内容は非常に真摯で興味深く、おまけに、少しホロっとさせる内容でもあり、楽しく読めました。

自衛隊を知るには格好の入門書になると思います。

おひとりさま2


一般人向けの訓練とはいえ、訓練内容は銃の扱いから匍匐(ほふく)練習、行軍など、かなりキツそうです。
ヘタレな私などは絶対無理って感じです・・


なお「予備自衛官補」通称「ヨビジホ」とは、「一般公募」の場合、18歳以上34歳未満であれば受験資格があり、合格したら3年間で合計50日の教育訓練に出頭し、終了後に非常勤公務員の予備自衛官となり、有事・訓練等の際は召集され、陸上自衛隊における各任務に就く、とのことです。
また任務内容は基本的には本職自衛官の後方支援であり、実際の戦闘に参加することはほぼないようです。
また実際に召集されることもやはりマレなようですね。


おひとりさま3

岡田さんが「ヤッターカエル」と名づけた、大型輸送用ヘリコプター「CH-47」


〜本文より〜

 戦闘訓練をやると、なにより「戦争反対!」と思います。
 自分ももちろんこんなことやりたくないし、
 他の誰にもこんなことをさせたくない。
 知っている常備・予備自衛官だけじゃなく、
 見ず知らずの自衛官さんでも、日本人じゃなくても、
 世界中のどんな人でも。
 そして、過去の戦争でこんなありえない状況から
 逃げずに戦ってくれた人たちを心から尊敬します。
 本当に、本当にありがとうございます。


★★★★★ 

最期は、『バカの壁』養老孟司 (著)

バカの壁


今更なのですが、安かったので、初めて読んでみました。

ヒトの脳は、興味があるインプットについては積極的にアウトプットするが、興味ないインプットはスルーする・・・
関心がない情報は、「バカの壁」を作ってブロックしてしまう。

壁の内側だけが自分の世界で、外側を見ようとしないということは「思考停止」状態であり、ある種の洗脳状態になっていると。

物事は一面だけ見るのではなく、多面的・多様的に見ることが大事ですね。

カルト宗教にはまることや国家間の紛争が起こるのは、個人や国家の「バカの壁」が高じて発生する。

ただ人間って、ある種の情報は壁を作ってブロックしないと生き辛いこともあるとは思いますが。


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