okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『おじいちゃんはデブゴン』 感想

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新宿駅東口周辺をプラプラ歩いてたら、いきなり香ばしすぎる映画タイトルが目に飛び込んで来た。

 

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『おじいちゃんはデブゴン』

 タイトルはほのぼのしてるのに、なんでR-15指定なんだろう。でも、これはもう観るっきゃないでしょ!ということで、新宿武蔵野館。初めて訪れました。

 

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それにしても昨今、あまりにも的外れな邦題は、容赦なくネット上で叩かれる時代。
最近では、NASAのマーキュリー計画に参加した3人の女性を描いた米ヒット映画『Hidden Figures』の邦題を『ドリーム 私たちのアポロ計画』とした配給会社がボロクソに叩かれて、ついに邦題変更にまで追い込まれたニュースがネットを賑わしたばかり。

そんな風潮の中、あえて『おじいちゃんはデブゴン』という攻めの邦題。(原題は『特工爺爺』)

「僕の妻はシャルロット・ゲーンスブール」って映画があったけど、こっちは『おじいちゃんはサモ・ハン』じゃなくて、『おじいちゃんはデブゴン』ですよ!

でも、ストーリーは過去のヒット作である『燃えよデブゴン』とは何の関係もないし。

つーかそもそも「デブ」っていうのがもはや蔑称というか差別用語というか、昭和ならともかく現代において映画のタイトルに使っていいのだろうか?という疑問も残る。

 

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サモ・ハン・キンポー氏自らが監督、主演している本作。

物語は、過去に中国共産党の中央弁公庁警衛局という部署で凄腕のシークレット・サービスだったという老人(サモ・ハン)が主人公。
現在66歳で初期の認知症ぎみのサモ・ハン。実は過去に、ちょっと目を離した隙に最愛の孫娘が行方不明になり未だに見つからず、孫娘の母親である実の娘とも疎遠となってしまったという、大きな心の傷を追いながら、故郷の町で静かに暮らしていた。
あるとき、ロシアンマフィアと中国マフィアのトラブルに巻き込まれたギャンブル好きでだらしない隣人(アンディ・ラウ)の娘が行方不明になってしまう。
失ってしまった孫娘のように感じていたその隣人の娘を救い出すため、彼は単身でマフィアのアジトに向かう。

 

ストーリーは、クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』にちょっと似ている。
ただ演出が今ひとつなため(サモ・ハンごめん!)、隣人の娘との交流シーンから、彼女への思い入れがあんまり伝わらないので、単身マフィアに挑んでいく悲壮感が伝わりづらい。
それでも、ラストのサモ・ハンのバトルシーンの切れ味は、身震いするほど凄い!
相手の関節を、それこそバキバキへし折っていくわ、容赦なくナイフで刺すわ!
要人警護での格闘は、相手を二度と立ち上がらせないことが目的だそうで、今回のアクションはそれを意識したとのこと。

 

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ドニー・イェン主演『イップ・マン 葉問』でのアクションシーンも凄かったけれど、本作のアクションシーン、さすがに主演だけあって迫力はハンパないものだった。
このサモ・ハンのキレッキレのアクションシーンだけで本作はお腹一杯!

マフィア同士の殺し合いもナイフでグッサグッサと結構残虐なので、こりゃR-15指定になっちゃうわ。

なお『イップ・マン 葉問』は、過去に新宿武蔵野館での観客動員が5000人を突破する大ヒットとなったそうなので、サモ・ハンとはとても馴染み深い劇場ということになる。

また本作、出演陣も豪華で、アンディ・ラウはもとより、サモ・ハンの呼びかけで、往年のカンフースターが友情出演しているのも見どころ。

「七小福」出身のユン・ピョウを始め、ブルース・リーのスタンドインを務めたカンフー映画の至宝、ユン・ワーとユン・チウ、

 

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そしてジャッキー好きには忘れられない「永遠の師範代」ことディーン・セキまで出演してます。

 

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(ユン・ワーとディーン・セキは映画を観てるときは気付かなかった!)

 

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※「七小福」:香港中国戲劇研究學院における子役エリート集団に冠された名称

 

なおディーン・セキは両足がない老人役だったんだけど、なぜ両足がなかったんだろう。

 

凄みのあるサモ・ハンのアクションを堪能できる本作、公開は6/25までですよ!

 

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