okurejeの日記

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『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』 感想 ~そして、ジョン・ファヴローおじさんが凄すぎる件

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正直、中盤までは、なんて幼稚な作品なんだろう・・とガッカリしながら観ていた。

今回のヴィランが、冒頭から味方の新ヒーローとして登場する「ミステリオ」であることはあらかじめ知っていたが、いくらなんでも、コスチュームがあまりにもダサ過ぎるし、「炎の怪物モルテンマン」とかいう巨大なモンスターが、まんま旧作のサンドマンみたいでデザインがあまりにも古臭過ぎるし、いつもよりも多めに挟まれるギャグもあまりに幼稚過ぎるし、同級生の女の子に夢中なピーター・パーカーはあまりにやる気なさ過ぎるしで、いくらコメディ要素が強い作品でもこれはあまりに酷いんじゃないか、と思っていたら一転、


ミステリオが「さぁ、オレのこのダサい衣装をすぐに脱がしてくれ!」と言いながらヴィランの正体を現わしてからの後半の展開が想定以上にスリリングで、「あぁ、やっぱトム・ホランドの陽気なスパイディは最高!」ってなってしまった。

 

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前作の『スパイダーマン:ホームカミング』でも同様、今シリーズのスパイダーマンのヴィランは悪事を犯す動機が現実的で、しかもやり口がエグいので、とてもリアルな印象を受ける。しかも今回のヴィラン、ミステリオが操る武器、ネタバレになるので詳しくは書かないが、近い将来すぐに現実になりそうな、いや既に実際の戦場でも導入されているであろう現代テクノロジーを利用しているので、バトルシーンもことさら説得力があり、十分に説得力があった。

あと、夏休みの修学旅行で世界の平和よりもゼンデイヤ演ずる”MJ”に夢中過ぎるというのも、そりゃよく考えたら高校生なんだし当たり前じゃないか!なんてったって相手はゼンデイヤだし!
しかも今回のピーター・パーカー、身内のメイおばさんはおろか、友人にもMJにもあっさりスパイダーマンであることをお知らせしてて、ちょっと前までの孤独なスーパーヒーローにはありえない軽さなんだけど、だいたいこのSNS全盛の現代で、自分がスパイダーマンだって隠し通せるワケがないので、これも当たり前。
旧作のトビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドみたいな辛気臭くて陰気なピーター・パーカーなんてもう不要!


明るくてカラッとしてて、しかしそれなりに観客も共感できるような苦悩も抱え、けなげに闘うトム・ホランドのピーター・パーカーは本当に素晴らしい。
本作を観終わった後、純粋にうれしさがこみあげてきた。

 

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なおエンドロール後の映像だが、ちょっとだけ驚きのラストになっていて、思わず「エッ!」と小さく叫んでしまった。これは続編がマジで楽しみだ。

 

・・それにしても、本作でもアイアンマンことトニー・スタークの元運転手で親友だったハロルド・“ハッピー”・ホーガンを演じたジョン・ファブローだが、彼は本当に凄い。トニー・スターク亡きあと、彼の意志を継ごうと必死な若きピーター・パーカーを優しく見つめるシーンには、ちょっとホロっとしてしまった。
トム・ホランドのスパイダーマン・シリーズでもピーターの良き相棒として存在感を示しているが、俳優としても素晴らしいのに、MCUシリーズでもダントツで素晴らしい作品、1作目の『アイアンマン』の監督でもあるんだからこのオジサン、マジで凄い。
世界一のバジェットのハリウッド作品で、トップクラスの大作の監督と俳優を兼ねてる人ってこの人くらいでは?と、改めてこの人の素晴らしさを再認識してしまった。

彼の監督最新作『ライオン・キング』も楽しみ過ぎる!

 

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