上野の東京国立博物館で開催されている特別展「三国志」に行ってきた。
会期は7月9日から9月16日までで、国立博物館の平成館で開催されている。
日本人の三国志好きは異常なので、本展もさぞ連日満員だろうとあらかじめ前売りの電子チケットを購入。できれば平日に行きたかったが結局、土曜日に行ったのだけど、入場するのに行列に並ぶこともなく、会場内も意外と混んでいなかったので、比較的落ち着いた雰囲気で鑑賞することができた。
まだ7月とは言え学生は夏休みに入っているので家族連れなどが多いのかと思ったがそれほどでもなく、おそらく8月から混雑するのかもしれない。
あ、もちろんアニキ(吉川晃司)の音声ガイド付きで鑑賞。
なんと会場内では全ての展示物の撮影がOKで(展示物以外の映像などはNG)、このような大規模展示でこれは凄いことなのでは?
展示物は、三国時代の遺物や後代の三国志関連の絵画や像がメインだが、ライトな三国志ファンのために、横山三国志の原画や川本喜八郎のNHK『人形劇 三国志』の人形なども展示されていて、「リアル三国志」といいつつ、三国志演義チックな味わいもあって少し統一感には欠けるような。
アニキの音声ガイドも吉川英治の三国志の朗読が多いし、赤壁の戦いをイメージした展示室は迫力があったが、10万本の矢ネタは三国志演義だし。
曹操高陵(墓)から出土したという「罐(かん)」。
とても貴重な白磁だそうで本展の目玉だそうだが、・・正直、これが展示品の目玉と言われても、「・・お、おう。」と言うしかなく、ちょっと地味な印象が・・
横山光輝の原画は貴重かもしれないが、川本喜八郎の人形は渋谷ヒカリエでも見れるしな。
孔明の策略で曹操軍から10万本の矢をまんまとせしめたという逸話も、まぁフィクションだしな。
一番面白かったのがこの「武将メーカー」で、取り込んだ自分の顔をコーエー三国志の武将とミックスしてくれるというアトラクション。
基本的には自分には似ないんだけど、ホクロやシミなどの特徴は取り込んでいるという妙なリアル感のある画像をダウンロードできるぞ!
・・・ただ、Web上でも出来るので、これ目当ならわざわざ会場に来る必要はない。
楽しみにしていたグッズだが、あまり欲しいものはなかった。図録も買わなかった。
横山三国志グッズについては結構がんばっているんだけど、どちらかと言うと「墓場の画廊」のグッズのほうがエッジが効いている商品が多い。
結局、グッズ売り場近くに設置されていたガチャガチャで横山三国志の缶バッチを購入したのみ。
ということで、だいたい予想はしていたが、さすがに三国時代の遺物がメインとなると三国志と冠した展示作品としてはちょっと地味で、ミーハー三国志ファンの自分的にはコレジャナイロボ感が強かった。
いやホント、本展の展示物は1,800年も前の出土品で、この時代は日本だとまだ弥生時代だし、希少な展示物なのはもちろん理解しているが、、例えば曹操が使用したとされる〇〇・・とか孫権愛用の〇〇・・とか、三国志の有名武将が実際に使用していた文物などがあったらもう少し上がるんだけど、2~3世紀の出土品でそんなのあるワケがないし。「もしかしたら董卓ゆかりの〇〇が〇〇・・」みたいな出土品はあったけど、あくまで想像だし!
三国志と絡めて紹介するのはプロモーション上しょうがないし、逆に三国志と絡めなかったら集客は難しいと思うので文句はないのだが、それにしても「三国志展」とするのもちょっと苦しい展示物かな、とも思ったり。