元アルフレックスの造形師であった高橋渉氏が独立し2011年にリリースした、坂本龍馬の1/6アクションフィギュア。
先日、数十年ぶりに読み直した司馬遼太郎『竜馬がゆく』が面白かったので、坂本龍馬のアクションフィギュアが欲しい!となってしまった。ただし10年前の商品で現在はほぼ流通していないため、ヤフオクにて購入。
・・そういえば高橋渉氏がアルフレックス時代に造形した高杉晋作のフィギュアを過去に所有していたが、未開封のままヤフオクで処分してしまったのが今更ながら悔やまれる。
10年前の商品ながら、外箱が豪華で商品自体のクオリティも高い。
特に付属品がすごい。
スミス&ウエッソンⅡ型32口径、陸奥守吉行(鍔)、短刀、サイドゴアブーツ・・・までは理解できるが、万国公法や海獣葡萄鏡まで付属するとは、細かい!
というか、海獣葡萄鏡って何?って感じで、なんでも龍馬が暗殺された近江屋の主人の妻から借りて使っていたらしいが、青銅鏡って手鏡みたいに気楽に使えるもん?
あと、龍馬は大柄なイメージだったが(180cmくらい)、思ったよりフィギュアのサイズが寸足らずに感じてしまった。
ただ、フィギュアでも着用している現存する紋服から割出した身長は172cmくらいだそうで、現代の日本人の身長とすればフィギュアのサイズ感もこんなものだろうか。
スケール感はイマイチなんだけど、造形や衣装の質感などはクオリティが高い。
一般的にイメージされる龍馬そのままといった感じ。
現代人の坂本龍馬に対するイメージや人気を決定付けたのは圧倒的に、司馬遼太郎『竜馬がゆく』の影響が大きいが、巷間「司馬史観」などと言われ、必ずしも小説で描かれたほど龍馬の維新における功績はそれほどでもなかった、という説も最近よく聞かれる(「坂本龍馬はいなかった」なんて書籍も出版されるくらいだし・・)
確かに、いくら写真はおろか大量の本人自筆の手紙、当時の関係者の証言などが残っているといえども、さすがに150年前の人物の実像なんて解明できないだろう。証言者の誇張や捏造もあるだろうし。
維新の立役者の一人であっただろうけど、あくまで多くの志士のワンオブゼムだったのではないだろうか。
とはいえ、やはり『竜馬がゆく』から植え付けられた我々の龍馬のイメージは拭い去れないので、この貴重なフィギュアは長く大事にしていきたいもの。