なぜか久しぶりに、8年前に刺殺された村崎百郎氏のことをネットで調べていたら、奥様の森園みるく先生が事件前後の出来事を描いた実録コミックが出版されていることを知り、購入して読んでみた。
すると森園先生は、最近ネット上でやたらと話題の珍スポット「まぼろし博覧会」の敷地内に、「村崎百郎館」なる施設を開設することを計画し、そしてなんと、プロデュースを依頼したのは、古物商でありアーティストでもある、あのマンタム氏であったと知って非常に驚いてしまった。
・・・これは一度、まぼろし博覧会と村崎百郎館に訪れねばなるまい・・・
そう思っていた矢先に、東京別視点ツアーのLINEにて、「伊豆別視点ツアーやるよー」という告知が届いた。これは渡りに船!ということで即、予約した次第。
折からの台風13号が上陸間近であり、東京はあいにくの雨模様だったが、伊豆方面の天気は悪くないらしいので安心。
ナビゲーターは別視点の松澤さんと齋藤さん、富士急トラベルのイケメン、向井理に激似の正木さん。
珍スポを知り抜いた御三方のガイドでなので、まず間違いない。
そして相変わらず、齋藤さんの手になる「旅のしおり」のクオリティも非常に高い。
まず最初の目的地は、ご家族で経営されているという「伊豆極楽苑」。
こちらは味わいのある手作りのオブジェで製作された地獄と極楽を巡るテーマパークである。
優しそうな館長のお出迎えに続いて、館長の奥様による地獄と天国についての簡単なレクチャをお聞きしたら、いよいよ地獄巡りのスタート。
オブジェのクオリティが高く、かつ奥様の説明が丁寧で面白いので、思った以上に楽しめるアトラクションだった。
なお、秘宝館も併設されており(こちらは撮影禁止)、18禁の展示物を楽しむことができる。
そして、お土産の鬼のクリアファイルとポストカード。クオリティ高い!
ランチは「伊豆シャボテン動物公園」のレストランにて、サボテンの果肉入りグリーンカレーを頂く。
なお下の画像に写っている緑の山は、映画『君の名は。』の舞台では?と噂されているという「大室山」。山頂がすり鉢状の噴火口で、窪地になっているそうだ。
グリーンカレーは、いかにもインスタ映えしそう。
しかしサボテンのステーキは、ちょっと苦みがあって・・・一口しか食べれなかった
こちらの公園は動物たちが放し飼いになっていて、このようにクジャクやリスザルがうろうろしていてとても楽しい。時間があればゆっくり楽しみたい場所だった。
昼食の後は、カラオケ喫茶「喫茶さる~と」の名物店長である「かもめ次郎」さんがバスに乗り込んできて、得意のモノマネ芸を披露して頂けるという、ちょっと意味がよくわからないイベント。
喫茶さる~と前でかもめ次郎さんを拾って、通りを走行しながらモノマネ芸を堪能するという・・
長年、流しの歌手として芸歴を積んだモノマネ芸は確かに面白い。手製の芸能人の顔面プリントのシュールなことよ。
やんやの喝采のなか、次郎さんがやおらビニール袋を取り出すと、中に手書きのラベルが香ばしいCD媒体がどっさり入っている。
「おー!次郎さん太っ腹!ツアー客全員に自作CDのプレゼントとは!」と喜んだら、「1枚500円で!」と言われてお客さん一同、見事にズッコケる!
・・しかし、これを買わずば夢見が悪いと思って、お土産用と自宅用で2枚購入した。
30分程の走行の後、再び「喫茶さる~と」前へ。かもめ次郎さんを降ろして、最後の目的地、「まぼろし博覧会」へ向かう。
現地に到着したら、期待のセーラちゃんの姿が見えない!
・・と思ったら、はにかみながらお待ちかねのセーラちゃんが登場、一同大歓声!
当日は地元テレビ局の取材も同時進行で行われており、人気者セーラちゃんは対応に大わらわの模様。
なおビジュアルこそ派手だが、そもそも出版社の社長であるセーラちゃん。
語り口調も理知的なので、スピーチは真面目で誠実な内容。
そして展示物は、やっぱりカオス。とにかく情報量が多すぎて、2時間ではとても足りない。
今回のメインイベント、「村崎百郎館」。
もう、確かにマンタムさんが演出した空間だよ、ここ。
最近、マンタムさんと森園みるく先生がこのギャラリーの模様替えを行ったそうだ。
そういえば初めてマンタムさんとお会いした、初台の「画廊・珈琲 Zaroff」で、マンタムさんが他のお客さんのお姉さま方と伊豆に行くお話をされていた。
後に上野骨董市でマンタムさんにお聞きしたら、やはりお姉さまの中に森園先生がいらっしゃったようだ。
他の展示物も面白いものばかりで、セーラちゃんのコレクションのあまりの多種多様さに圧倒される。
ただ雑然と展示されているようで、ちゃんと鑑賞すると実はキチンとカテゴリに分かれて整然とディスプレイされていることに気づくのだが、しかしシナプスが伸びるように次々と拡張されているので、最終的にはやはり雑然とした空間に感じてしまう。見事なカオス。
そうこうするうちに、セーラちゃんが別視点ツアー客のために催してくれた「パン食い競争」の時間になった。
普段は引っ込み思案で、こんなイベントに率先して参加することはまずない妻が、なぜかパン食い競争にエントリーしたので驚いた。この空間の毒気に当たったんだろうか。
最後、セーラちゃんの締めのお言葉とお見送りを受けながら、この地を後にした。
お土産はフィギュアと缶バッジとポストカード。こちらも、お土産用と自宅用で2個づつ購入。
帰路はさすがに台風上陸の影響で伊豆半島は渋滞。20時に新宿着の予定が30分遅れて到着。
・・正直、朝は5時起き。あまりに濃厚な一日だったので当然疲れている。
このまま飲み会はスキップして帰りたい・・とネガティブな思考がよぎったが、それは許されることではない。てか、新宿は雨すら降ってないし。
打ち上げの場所は、知る人ぞ知る有名店「ポジティブ居酒屋 思いやり」。
・・根っからネガティブ思考な我々夫婦、こんな居心地の悪そうな居酒屋なんて行きたくない!と心の中で思っていたんだけど・・・
間違いでした。ここ、超楽しいし!
店長の福地さんは、「ポジティブラガーマン」というコンビで漫才をやられている現役の芸人さん。
M-1にも出場されているそうだが、さすがに芸人さんだけあって頭の回転が速くリアクションも超早い。
気配りも極め細やかで、乾杯するまでに既に酔っ払ってしまったかと錯覚するくらい、気持ちよくテンションが上がってしまった。
そして一番の良ポイントが、食べ物が美味しくて、しかも量も多いこと。
普通、大人数の飲み会だとみんなが遠慮して料理に箸を伸ばせないので、結局飲み会の後に締めのラーメン食ったりして効率悪いんだけど、こちらはお料理も手を抜かないというか、とにかく美味しくて量も男性が満足できるほど。
そして店長の気遣い、本日が誕生日だと話していたお客様の言葉を聞き逃さず、まさかのサプライズの誕生パーティーをしてくれた。マジか・・
とにかく楽しくて気持ちのいいお店で、こちらはマジで次回も訪れたいお店。
・・・ということで、やっぱり濃厚で、とてつもなく楽しかった別視点ツアー。
いろんな珍スポットを手軽に安価に、そしてそのエッセンスも十分に堪能できるという、めっちゃお得なパッケージだ。これからも楽しいイベントがあったら絶対に参加したい!
がらくた から たから: 古道具屋――新たなネウチを生む仕事
- 作者: マンタム
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2012/12/15
- メディア: 単行本
- クリック: 8回
- この商品を含むブログを見る