okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

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『ドリーム』 感想

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アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画」に携わった、NASAで働く実在の3人の黒人女性の物語。

 

舞台は1961年。
公民権運動がますますの盛り上がりをみせている時期だが、まだ根強い黒人差別が激しいアメリカ。
科学技術の最先端を誇り先進性が高そうなNASAでも、この頃は依然、男性優位で黒人差別がオフィスでの通常の風景。
優秀な数学者キャサリンは女性初でしかも黒人初のマーキュリー計画のプロジェクトスタッフに任命されるが、他の白人スタッフから露骨に差別される。
計算部の代理スーパーバイザーであるドロシーやエンジニア志望のメアリーも、能力があるのに黒人であるという理由で昇進できない。
しかしそんな環境でも、3人は愚痴を言い合うことはあっても基本的に前向きで、そしてやはり、なんだかんだで優秀な才能は放っておかれない。
それぞれがマーキュリー計画を成功させる陰の立役者となっていく。

 

主役の3人がとてもチャーミングで、感動的で王道なストーリーながら暗くならずにポップでテンポの良い作品に仕上がっており、期待通りの良作で楽しめた。

 

個人的に興味深かったのは、なかなか管理職にしてもらえないドロシーが白人専用図書館からチョロまかした世界初の高級プログラミング言語「Fortran(フォートラン)」の参考書でプログラミングを独学し、IBM社員すらまともに起動できなかった最新式のIBMコンピューターを動かして、部下の女性たちといっしょにNASA初のコンピューター・プログラマーとして活躍することになったエピソード。


一応IT業界に身を置きながらもプログラミンが大の苦手な自分にとっては、黒人には参考書すら簡単に入手できない不当で厳しい環境にありながら、当時の最先端であったろうプログラミン技術を独学で身に付けたドロシー・ヴォーンの逞しさ、まさに尊敬するしかない女性だ。

 

なお本作、邦題がネット上で炎上して変更させられたことでも有名。
原題は『Hidden Figures』で、「隠された数字/人たち」のダブル・ミーニングになっているそう。
最初の邦題『ドリーム 私たちのアポロ計画』から、ただの『ドリーム』に変更になった。
さすがに『隠された人たち 私たちのマーキュリー計画』じゃ地味過ぎて観客呼べないか。
でも確かに、優秀な主役3人は後のアポロ計画にも携わったとは思うけど、物語はあくまでマーキュリー計画がメイン。
(いないと思うけど)アポロ13の話だとばっかり思って映画館にきたらライトスタッフの頃の話やないかい!って怒る人もいるかもしれないから、やはり「アポロ計画」をタイトルに付けるのはマズい気がする。

例えるならば、戦艦大和を見たさに『男たちの大和』を観に来たのに、戦艦「三笠」の話やないかい!みたいな・・・違うか!

 

それにしても邦題って難しいな。
バカにしてんのか!くらい頭の悪そうな邦題をつけたこれらの映画、ちゃんと忘れられない作品としてずっと思い出に残ってしまうのに、

 『悪魔の毒々モンスター』(原題:The Toxic Avenger)
 『バタリアン』(原題:The Return of the Living Dead)
 『死霊のはらわた』(原題: The Evil Dead)

『ドリーム』なんて、いかにもありきたりな邦題つけられた本作、いい映画だったけど、タイトルのせいで後々まで記憶に残らないかもしれない。
むしろ『ドリーム 私たちのアポロ計画』のが残りそうな…
う~む。

 


映画『ドリーム』予告A

 

 

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