バンダイの「HI-METAL R」ブランドでは、『太陽の牙ダグラム』のダグラムとソルティックに続いて3体目。
アニメ『戦闘メカ ザブングル』より、主役機である「HI-METAL R ザブングル 40th Anniv.」
イデオン、ガンダム、ダグラム、ボトムズ・・・
日本サンライズやら富野喜幸やら、子供時代に夢中になっていた作品群。
子供時代にはリアルタイムで観てたけど、大人になってからはアニメ自体に興味が無くなったので、どの作品も全く観返してないというのに、オッサンホイホイに見事引っ掛かってしまう。
それにしても付属品多すぎる・・こんなに要らない。
それにしてもザブングルのデザイン、ダサい!
カラーリングも、プラモデルの青色の成型色そのまま素組みしました!っつーくらいダサい水色。
大河原邦男にしても、これはあまりにもシンプル過ぎるのでは?というくらい牧歌的なデザイン。
・・しかし、そこはバンダイの技術力で、ひとたびアクション・ポーズをつけたら、これがなかなかカッコいい。
武器も全部盛りでどうだっ!
変形ギミックも凝っていて、ロボットの上半身と下半身がそれぞれ単体の乗り物になってすごい。
上半身の変更形態、「ブングル・スキッパー」
「ブングル・スキッパー」(飛行モード)
下半身の変更形態、ブングル・ローバー
ブングル・スキッパーとブングル・ローバーのカーゴ形体を連結した、「ザブングル・カー」
ただ変形自体は結構大変で、破損に注意しながら動かさないと、思わずポッキリとやりそうで怖かった。
しかし、再現性は高い。差し替えパーツが殆ど無いのもスゴイ。さすがバンダイ。
ストーリーについては全く記憶にないが、物語には2機のザブングルが登場したらしい。
1機は主人公のジロン・アモスが最初に搭乗したマシンで、戦闘中に翼や腕部の車輪を失った「サブザブングル(あるいはザブングル2)」もパーツ差し替えで再現可能。
なお本作の主人公、ジロン・アモスのキャラクターデザインも当時は驚きだった。
丸顔で団子鼻、小太りのキャラなんて、通常は脇キャラが一般的で、いわゆる三枚目的なビジュアルのキャラクターが主人公である作品は過去になかったのでは。
ロボット(物語上の呼称は「ウォーカーマシン」)がガソリンエンジン駆動というのも、当時としては斬新だった・・というか、最初で最後かもしれない。キーでエンジン始動して、ハンドルで操縦するなんて・・・
主人公のビジュアルといい、ロボットの設定といい、さすが富野由悠季御大ならばこそ。
そもそも本作は当初、別の監督が起用されていたがスケジュールの都合で富野御大にギリギリで変更され、当初の宇宙ロボットものの企画から、西部劇な世界観の作品にガラリと変更されたが、キャラクターデザインまでは変更できなかったらしい。そのためか、主役機のザブングルが「物語の世界観に合わない」という理由で、途中で「ウォーカー・ギャリア」という別のロボットに変更されるという、これもアニメ史上初の出来事だったらしい。
ザブングル以外のウォーカーマシンは、かつてのロボットアニメのデザインと違って、いかにも重機をベースにしたようなリアルなデザインになっており、当時は、脇役のウォーカーマシンのプラモデルはよく作ったが、主役機のザブングルには一切興味が無かったことを思い出す。
・・ただ、交代した新規の主役機、ウォーカー・ギャリアは、さすがに当時も今もイマイチ魅力がわからない。やはりというか当時、ウォーカー・ギャリアの玩具の売り上げが悪くなって、富野御大はスポンサーに怒られたそうだ。。
ということで、いろんな意味で斬新だった『戦闘メカ ザブングル』。
主役機ザブングル、自分的にはイマイチなデザインだとは思うのだが、未だに根強い人気なのも、ある意味うなづける。