okurejeの日記

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『夢二』 ~ SEIJUN RETURNS in 4K 感想

 

「浪漫三部作」の中では本作『夢二』も劇場鑑賞は今回が初めてだが、以前に購入したDVDで鑑賞してから既に数十年経っている。『陽炎座』から10年を経た1991年の作品で、主演がキャラクター明るめの沢田研二ということで、前2作より比較的わかりやすい作品だったように記憶していたが、久しぶりに観たらやはり、それほどわかりやすい作品ではなかった。

 

 

今回のパンフレットを読んで初めて知ったが、『夢二』は全2作に比べて一般的に評価が低いそうだ。
確かに沢田研二演じる夢二は、前2作の主人公に比べて女たらしで陽性で、藤田敏八や松田優作が演じた重い感じのキャラクターと異なる軽めのキャラクター。
ストーリー的にも『陽炎座』と似たような設定だった気がする。
後付けで感じたのは、前2作と違って、夢二は周囲の人物から翻弄され、次第に幽明の境に迷い込んでしまう巻き込まれ型の主人公ではなく、最初から割とイニシアチブを取るタイプで、それはそれで終盤まで主人公主体で進んでいく作品かと思っていたが、後半以降、肝心の主人公の影が薄くなっていくというか・・
それは、前作に劣らないヒロインの魅力や、原田芳雄のキャラが強すぎたからでもなく、やはり脚本なのかな・・
とは言え面白くないワケではなく、意味はわからないながらも最後まで映像美と奇抜な演出を満喫できる作品なのには違いない。

トークショーは、撮影技師の藤澤順一さん、衣装の宮本まさ江さん、監督助手の渡辺謙作さんが当時の清順組の撮影時の様子を語られていて、とても面白かった。というか、爆笑してしまった。
あのトークショーのでのお話を聞けただけでもこの上映会は価値があった!

 

 

・・ただ、金沢でロケしたそうだが、具体的なロケ地がどこだったのか、ネットで調べても全然わからない・・あの湯涌温泉の白雲楼ホテルもロケ地だったと思うんだけど、どうなんだろう・・
あと、麿赤児はさすが金沢出身だけあって、昔の金沢弁が本当に上手!声はデカかったけど!

 

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