「鬼滅の刃」の煽りをもろに喰らって、なんと公開初日からIMAX上映が早朝と夕方の2回のみという・・
しょうがないので公開2日目、いそいそと夕方のIMAX上映会で鑑賞してきたが・・
レトロフューチャーなデザインと、ペドロ・パスカルやヴァネッサ・カービーなど渋めのキャスティングもいい感じで、久しぶりに良作の予感。期待値も上がっての鑑賞だったが、観終わって、う~ん・・
20世紀フォックスで2000年代初期に制作された過去の3作のほうが、まだ面白かったような。
というか、ファンからはボロクソに言われ、ラジー賞まで受賞した2015年の『ファンタスティック・フォー』のほうがよっぽどいい出来だったと思うけど。
今回のMCU版は割と原作に忠実らしく、実写映画にはそぐわない原作キャラクター(ロボットのH.E.R.B.I.E.(ハービー)やヴィランのモールマンなど)も積極的に登場させており、先週鑑賞したジェームズ・ガン版『スーパーマン』も同じく原作キャラを多く登場させていたが、その活用ぶりは、『スーパーマン』に遠く及ばなかった。
スーパーマンなんて、今の時代にはまったくオワコンなスーパーヒーローを、あれだけ現代的な物語に再構築したジェームズ・ガンの手腕を、改めて認識させてもらった。
「ファンタスティック・フォー」も、ゴム人間とか超能力でムムム・・とやるだけのヒーローという、現代においては全く時代遅れのコンテンツ。このオワコンをどれだけ現代的でスタイリッシュな作品に仕上げるか、まさにMCUの腕の見せ所だったと思うが、まぁ見事に期待を裏切ってもらった。
特にトホホ・・だったのが、マーベルコミック史上、最大かつ最強のヴィラン・・らしい、宇宙大魔神ギャラクタスの実写化だが、これが・・ まぁデカいだけの人で・・
デッカい悪役が、ノッシノッシと都会の超高層ビルの間をのし歩くシーンは幼稚としか言いようがなく、この悪役を、これまた幼稚な作戦で撃退しようとするシーンも、もう少し知恵が出なかったのか?というくら捻りのないシナリオ。
まさに『シン・ゴジラ』をパクったかのような足止めシーンや、まさか、超能力でムムム・・とやるだけであのデッカイ悪役を押しのけるとは・・
近年のMCU作品の中でも最悪の出来だった『アントマン&ワスプ クアントマニア』のヴィラン、モードック(M.O.D.O.K.)もたいがいだったけど、まぁ、アレほど酷くはなかったが、本作のギャラクタスも、まったく凡庸な実写化で、これはいったい誰が戦犯なんだろう、と思わざるを得ない。
まぁディズニーが一番の戦犯なんだろうけど、このヨタヨタぶり、品質管理の出来てなさぶりは、ちょっと前までのDCEUに匹敵する。
いっそのこと本作も、ジェームズ・ガンに監督させれば良かったのに。
「鬼滅の刃」のお陰でかなり割を食って、上映回数も大幅に減らされてしまった本作だが、まぁそれもしょうがない程のクオリティ。
これだけの期待作をこんな凡作にしか出来なかったって、マジでMCU終わってるな。
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