もはや死語となったネットスラングみたいなタイトルと(詳細キボンヌ・・みたいな)、ヴィデオドロームよろしく両腕にボルトで固定されたハンドガンのビジュアルのインパクトが半端ないこの作品。とっても興味をそそられる・・
・・しかし、過去にラドクリフ作品には煮え湯を飲まされた経験もあり半信半疑だったのだが、このコロナ禍で観たい映画も少ないし、まぁダメで元々って気持ちで観に行くことに。
でもこの作品まで駄作だったら、いくらハリポタの主役だったからって(ハリポタ観たことないけど)、もう後がないよラドクリフ!?
会社でうだつの上がらない主人公マイルズの趣味は、鬱憤晴らしにネットに過激なクソリプを書き込みまくること。ある日、ネット殺人ショーのサイト主がマイルズのムカつく書き込みにブチ切れて住所を特定、自宅に押し込んで、彼の両手に銃を固定し、強制的に殺人ショーにエントリーさせる。
対するは、ガン=カタ張りのガン・アクションで連戦連勝中の殺人マシーン、ニックス。
いきなりオシッコすらまともに出来ない不自由な体になったマイルズは、果たして最強最悪の殺人狂に勝つことができるのか!!
とにかく、ニックスを演じた、あの『マトリックス』のエージェント・スミスことヒューゴ・ウィーヴィングを叔父にもつというサマラ・ウィーヴィングのはじけた演技が素晴らしかった。
これだけ狂った女性の殺人狂キャラって今までそれほどいなかったような。
まるで名作『キックアス』のヒット・ガールを彷彿とさせるような暴れっぷりで、ラストまで目が離せないヒロインだった。
鼻に突っ込んでるのは何?ポンプ?
ラドクリフ演じるマイルズも、最初は情けないキャラだったが、徐々にたくましくワイルドな主人公に成長するプロットも、『キックアス』を思い出させる。
B級作品ながらカーアクションも迫力があり、意外とグロ描写も少なく、年齢層問わずに楽しめるエンターテインメント作品に仕上がっていて、(最初の期待値が低かったせいもあるが)思ったよりいい作品だと感じた。
・・ただ、『キックアス』を超える、もしくは並ぶほどの名作かというと惜しくもそこまでの作品ではなく、若干ご都合主義でリアリティに欠ける脚本と(マイルズ以外の相手は瞬殺するのにマイルズへの攻撃は緩くなるニックス)、主人公のキャラに今一つケレン味が足りない点で、もうちょっと頑張ってくれたらかなりの傑作になったかもしれない惜しい作品ではあった。
ラドクリフもうちょっと頑張れ!