okurejeの日記

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『ゴジラ-1.0』2回目 感想

 

『ゴジラ-1.0』、2度目の劇場鑑賞。
・・1回目の鑑賞では猜疑心が勝り、ピュアな気持ちで観ることが出来なかった。

なぜなら、まず『シン・ゴジラ』に勝るゴジラ映画は後にも先にも出ないだろう、
いくら舞台を終戦直後に設定しても、そんなに斬新なドラマは展開されないだろうと思っていたから。
また、NHK朝ドラ「らんまん」の主人公・槙野万太郎を演じた神木隆之介が主役だったせいで、神木クンの印象が最初から悪かったせいもある。
とにかく槙野万太郎がクズ野郎で、モデルの牧野富太郎がそれに輪をかけて酷い人物だったので、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ではないが、演じた神木クンにも悪印象を持ってしまったのだ。
ただ、海上でのゴジラ登場のシーンや、銀座を暴れまわるゴジラの迫力はやはり凄かった。
なので、もう1度スクリーンで観たいという気持ちもあって、2度目の鑑賞となった次第。

 

ということで、既にストーリーもわかっており、シンプルな気持ちで改めて鑑賞してみたら、これが思った以上に前回よりも楽しめたし、前回よりも泣けた!

特に以前より印象深かったのは、神木クン演じる敷島浩一が、戦争時のトラウマから逃れられず、毎夜悪夢に苦しむシーン。
これは先日、塚本晋也監督の『ほかげ』を鑑賞したことにも影響されている。

『ほかげ』も同じく終戦直後が舞台で、やっと戦争が終わって無事に帰還できた復員兵も、多くが戦時の地獄の経験から大きなトラウマを抱え、また、復員兵だけではなく一般市民も同様にトラウマを抱えて、焼け野原となった日本で行ていかなければならないという、戦争の悲惨さをリアルに描いた映画だった。
敷島も毎夜、戦時の悪夢にうなされていたが、『ほかげ』の登場人物たちも同じく、戦時中の強烈な体験のせいで悪夢に悩まされていた。

終戦直後の日本では、復員兵も含めて多くの国民が、戦時のダメージからすぐに立ち直れずに生活も困窮しており、当時の日本の悲惨さを、両作品から改めて感じることができた。
そんな思いで改めて『ゴジラ-1.0』を鑑賞してみると、初回よりさらに感動してしまった。

 

なお1回目の鑑賞から2回目鑑賞までに、久しぶりに、『ALWAYS 三丁目の夕日』のシリーズ三部作をストリーミングで鑑賞したんだけど、やはりこのシリーズは、山崎貴監督作品のなかでも格別に面白い。
ちょっとファンタジーな昭和の時代の人情話を描かせたら、この監督の右にでる人はいないかも。
『ゴジラ-1.0』も同じような感覚で味合うことができる。とにかく泣かせる!

 

また2回目鑑賞の前日に、重い腰を上げてやっと、1954年に公開された初代ゴジラを初めて鑑賞した。
さすがにモノクロで、かつテンポも現代作と比べるとスローなので若干退屈ではあったけど、確かにしっかりとした作品で、それなりに見応えがあった。
『ゴジラ-1.0』では、ゴジラが現れる場所に深海魚が浮かぶ演出や、ゴジラの進行ルート(大戸島→東京湾→品川→銀座・・)など、初代ゴジラをオマージュしたシーンが結構あった。あと、明子が泣きじゃくる声は、初代ゴジラのサントラに収録されていた劇中曲『帝都の惨状』の赤ちゃんの泣き声のオマージュではないだろうか。

 


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ゴジラ作品というより、一般的な映画作品としても『シン・ゴジラ』はとても良く出来た作品だと思っており、やはり順位を付けたら『シン・ゴジラ』に軍配が上がってしまうが、『ゴジラ-1.0』もいい作品だと、2回目鑑賞で改めて思った。
なお本作だが、全米でも大ヒット中だという。
邦画の全米での興収記録が歴代1位になったとのことだが、これまでの歴代1位は『子猫物語』だったそうだ!
34年ぶりに、子猫をゴジラが抜いたのか!

 

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