okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『ゴジラ-1.0』 感想

 

そもそもゴジラに興味が無いのもあるが、ゴジラ映画では『シン・ゴジラ』が最高峰で、これを超える作品は今後も現れないと思っていた。
なので山崎貴監督の最新作ゴジラ映画、『ゴジラ-1.0』には全く期待していなかった。
というか山崎貴監督作、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズは好きなんだけど、これ以降の作品、全て鑑賞しているわけではないが、どうも刺さる作品が無かった。
なんとなく、大衆受けするお涙頂戴ドラマが多い印象で、世界トップレベルの特撮オタクである庵野秀明カントクの実写映画作品に敵う作品は撮れないだろうと思っていたけど・・

 

 

『ゴジラ-1.0』は、純粋に楽しめる娯楽作品だった。
さすが、日本最高峰のVFXプロダクション「株式会社白組」の創設メンバーである山崎貴監督だけあって、ゴジラやゴジラとの戦闘シーンは迫力満点で、戦後日本の焼け野原となった東京のバラック街はリアリティ満点だった。
また終戦直後で、米軍から武装解除され、警察予備隊すら創立されていなかった状況で、どうやってゴジラを撃退しようとするのか全く想像が付かなかったが、「なるほどそう来たか!」と思わせる対策が出てきて、ストーリーにも納得感があった。
人間パートのドラマも直球で心に響き、昭和ノスタルジーを撮らせたら、山崎貴監督の右に出る者はいないかもしれない。
『シン・ゴジラ』とはまた違った、ゴジラ映画の名作だと素直に感じた。

 


www.youtube.com

 

あえてマイナスポイントをあげるとしたら・・
まず、ゴジラの造形や演出の一部が、どうしても『シン・ゴジラ』と被ってしまって、若干の既視感を感じてしまった点。
伊福部昭の昭和ゴジラ映画の音楽を効果的に使用するシーンなど、「あ、それ『シン・ゴジラ』でやってた」と、どうしてもなってしまう。
あと、主人公の敷島浩一だが、「神風特攻隊」でありながら、死を惜しんで特攻機の不備と偽って大戸島の整備場に降り立つ冒頭のシーン。
日本に復員して実家に帰ったら両親とも空襲で亡くなっており、亡き母から「生きて帰ってこい」と手紙で乞われたから特攻せずに生き残ったと後付けで言っていたが、なぜ彼が、「名誉の戦死」を避けてまで生きることにこだわったのかの説明がイマイチよくわからない。なのでもう少し、この冒頭シーンで明瞭にして欲しかった。
おかげで後半、命を懸けてゴジラと対峙するという敷島浩一の行動に、なんとなく説得力が欠けていた印象が残った。
同じくヒロインの大石典子も、なぜ親を失った赤ちゃんを守ろうとしたのか、そもそもアンタ誰?感が強く、キャラクターの背景の説明が不足しているので、感情移入がしにくかった。

しかし何と言っても、主演の神木隆之介と浜辺美波の「またアンタら!?」感。
特に美波ちゃんのインフレ率はなかなかのものだが、いっしょに鑑賞した妻もしきりに言っていたが、どうも最近、神木隆之介にいい印象が持てないのだ。
なぜかと言えば、神木隆之介が演じた、NHKの朝ドラ「らんまん」の主人公、槙野万太郎がとにかく自己中なヤツだから。
浜辺美波が演じた妻の寿恵子をさんざん働かせて子育て、家事を全て押し付けながら、自分は好き勝手に研究に没頭するという、現代の感覚だと全くのクソ野郎!
しかもモデルとなった実在の牧野富太郎がドラマ以上に酷い人物で、実家の老舗酒造を自分の研究費捻出のために潰すは、本妻がいるのに番頭に押し付け、てめえは14歳の壽衛と結婚するは、あげくの果てに壽衛をさんざん働かせ、13人も子供を産ませ、最後は過労で死なすという、「まさに外道!」
なので我々夫婦のあいだでは、とにかく神木隆之介、めちゃくちゃ印象悪いのだ。
・・ってソレ、まったく神木クンのせいじゃないじゃん!

 

寄生獣

寄生獣

  • 染谷将太
Amazon

[rakuten:book:21094611:detail]

【スポンサーリンク】