okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

Amazonプライム・ビデオ『ザ・ボーイズ』シーズン2 感想

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過激なゴア表現が魅力なAmazonオリジナルドラマ『ザ・ボーイズ』のシーズン2の配信が完了した。早速、全8話を鑑賞したんだけど、今回は前シーズンにも増して、視聴するのが苦痛だった。以下にその理由を挙げていきたい。

 

本作の肝は、表面上は正義のスーパー・ヒーロー集団だが、実は冷酷で自己中心的なメンバーで殆どが構成される「セブン」に対して、様々な理由で彼らを憎んでいる一般人のアウトロー集団「ザ・ボーイズ」が、人知れず復讐を果たすという設定だろう。
原作コミックでは、「ザ・ボーイズ」のメンバーも強化薬「コンパウンドV」を投与し、強化した肉体でヒーロー達に挑むのだが、ドラマ版では、あくまで普通の肉体でセブンと敵対するという設定なのが面白い。不死身の肉体と飛行能力、目から放射する殺人光線で大量の人間を瞬殺できる、邪悪だが精神は幼稚なセブンのリーダー・ホームランダーを、どのように出し抜いてセブンのメンバーを次々と倒していくんだろう、と多くの視聴者は期待していると思うのだが・・

・・しかしながら、シーズン1からシーズン2を通して、ザ・ボーイズが倒したセブンのメンバーは、なんと、シーズン1の第2話でヒューイに殺された、透明化能力を持つトランスルーセントのみ!
・・通算16話中、ザ・ボーイズが倒したのがたったの一人という・・
(実はシーズン2の最終話でもう一人セブンのメンバーが死ぬが、倒したのはザ・ボーイズのメンバーではない・・)

 

キャラクターの作り込みも甘くて、ザ・ボーイズのリーダーであるブッチャーと並んで主役の一人であるヒューイだが、シーズン2では、ただただウジウジ悩むだけで何の活躍もしない。唯一、セブンのメンバーを殺したザ・ボーイズのメンバーなんだから、そこから吹っ切れてガンガン行って欲しかったのに、とにかくウジウジウジウジと煮え切らない態度で終始した。
また今回、ヴォート社の経営責任者であるスタン・エドガーが初登場する。演じるのは『ブレイキング・バッド』で冷静かつ冷酷なマフィアのボス、グスタヴォ・“ガス”・フリング役のジャンカルロ・エスポジートだったが、せっかく味とクセのある俳優を使っているにも関わらず、スタンという役柄にはあまり裏を感じられず、なんとなく、ジャンカルロ・エスポジートの無駄遣いという感じがしてしまった。

 

しかし何といっても一番ダメなのは、脚本の雑さというか、ザ・ボーイズの行動があまりにも杜撰でお粗末過ぎる点。
シーズン1と同様、指名手配されているにも関わらず、この監視社会にどうどうと素顔をさらして街を闊歩する、どう見ても行き当たりばったりの計画で敵の拠点とかに侵入していとも簡単に危機に陥る、ついには殺されそうになっても偶然に(脚本の力で)助かったりするなど、とても、元イギリス軍特殊部隊かつ元CIA工作員のフリーランサーだというブッチャーが率いるチームとは思えないユルい集団で、どう考えてもストーリーを練り込んで作っているとは思えない。
シーズン継続が目的の第一義になっており、ゴア描写とヒーローの裏面を糾弾するという設定のみで勝負しようとして、きっちり脚本とキャラクター設定を練っていないのが見え見えで、間延びしたストーリー展開になってしまった。

 

シーズン1の感想でも書いたが、シーズン1でも楽しめたのはせいぜい3話くらいまでで、4話以降は話も進まず、ダラダラした展開で正直、退屈に感じた。

 

 

シーズン2も同様で、第5話(通算13話)くらいまではストーリーも大きく進展せず冗長な展開が続いて、正直もう視聴するのを止めようと思ったほど。だた、ようやく第6話で、今シーズンから新たにセブンのメンバーとなった女性ヒーロー、ストームフロントの正体が明らかとなり、同時にセブンをプロデュースしている大企業ヴォート社の影の歴史も明かされるなど、ちょっとした進展があり、それから最終話までは伏線も回収されてまぁまぁ面白く視聴できたが、一番観たかった、ザ・ボーイズが痛快にセブンのメンバーをやっつけるシーンはほぼ皆無で、いったい何のためにこのドラマを観てるんだ?と、今シーズンでさらに感じてしまった。

 

・・ただ、いきなりはさまるグロシーンがシーズン2ではますます過激になり、これだけは秀逸で、ついダラダラ観てしまいたくなる要因にはなっている。製作が決定しているシーズン3だけど、積極的に視聴したいとは思わないんだけど、やってたら惰性で観るかもなぁ・・

 

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