okurejeの日記

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『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』 感想

 

さすがにアラ傘(アラウンド傘寿(80歳))の俳優がアクション映画の主演って、あまりにも無理があり過ぎる。スルーのつもりだったが、意外と評判が良さそうなので観に行くことに。

ただ今回の邦題、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
インディ・ジョーンズ「と」運命のダイヤルって、間に「と」を入れるのはやめて頂きたかった。
前4作みたいに、『インディ・ジョーンズ/運命のダイヤル』みたいにしてほしかったな・・
どこぞのハリーポッターのタイトルみたいで幼稚な感じがする。

 

ご多分に漏れずインディ・ジョーンズの初期3部作は大好きだったが、それも古き良き80年代のこと。
90年代を経て2000年代になったら、さすがにジェットコースター・ムービー的な冒険活劇なんて「単純」みたいな心持ちになって、自身の年を経るごとに、インディ映画を観ても楽しめなくなってきた。

 

それでも19年ぶりの新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の公開時は、それなりに期待感を持って劇場に駆けつけたんだけど、ラストのまさかの宇宙人👽(実際には宇宙人ではなく別次元の生物らしい・・ということはマルチバース物の先駆けか・・)の登場でズッコケ。
自分の中でインディ・ジョーンズ・シリーズは、もはや無いことになってしまった。

・・しかし、一昨日テレビで放送されていた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』をながら見してたら、意外と面白いな・・と思ってしまった。これ、改めて観たらイケるやん!

当時のハリソン・フォードは65歳。
還暦をとっくに過ぎてるので、公開当時は、さすがに老けたなハリソン、と思ってたけど、令和の今、改めて観たらまだまだ若い!
アクションもまだまイケてるし、お約束のジェットコースター・ムービーを難なくこなせるハリウッドの華のあるベテラン俳優の面目躍如!って感じで、しかも、記念すべきインディ・ジョーンズ・シリーズの第1作目『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のヒロイン、マリオン役のカレン・アレンの登場は、往年のファンとしては嬉しいサプライズだった。15年ぶりに改めて観て、その出来の良さに驚いてしまった。

 

そんな悲喜こもごもの『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の正当な続編と言ってもいい本作、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。

若かりし頃は女子学生の憧れの的だった”インディアナ”こと、ヘンリー・ウォルトン・ジョーンズ・ジュニア博士も、今や学生から老害扱いされ、同僚の教授からも偏屈者として敬遠される老教授として、余生を虚しく送るように生活している。
復縁したマリオンとも離婚協議中で、(リアルでは色々あった)シャイア・ラブーフが演じた一人息子は既に亡くなっている。
そんな老インティ・ジョーンズの元に、かつての旧友の娘であるヘレナ・ショーが現れることで、インディとナチスの過去の因縁が、思いもかけない大事件となって甦る・・

 

しかしインディ・ジョーンズでいつも思うのは、宿敵と財宝を巡って争うも、だいたいは捕まってしまう。
そして手足をロープで縛られて身動きもとれないのに、それがまた、うまく逃げ出すことに成功する。
・・・にも関わらず・・・また捕まってしまう。そしてまたインディ逃げ出す。
宿敵も宿敵で、せっかくインディを捕まえたんだから、とっとと銃で撃ち殺せばいいものを、なぜかまたロープで手足を縛ってそこらへんに放置。そうこうするうちにインディはまた、まんまと逃げ出してしまうのだ。
まさに、「捕まえては逃げる」のループ。それがインディ・ジョーンズ・クオリティ。
そして本作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でも、また、捕まえては逃げるの繰り返しで、大まかなプロットはまったく変わらない。突っ込みドコロも多し。
なぜかまた、非白人の少年キャラも出てきて、なぜか少年なのにいきなり飛行機の操縦までやってのけるのだ。しかも初めての操縦だという・・まさに荒唐無稽。

あ、いつものごとく、中東やアジアの発展途上のような国で、他人の車やトゥクトゥクを勝手に拝借して、しかもトゥクトゥクでは絶対にありえないような爆走カーチェイスのあげくに乗り物は大破、弁償もしない白人様の横暴を、今の時代でも平気でスクリーンに展開するのはそろそろ如何なものか・・

 

・・・なのになのに、ラストではやはり、思わず目から水が・・

ストーリーがどうのこうの、脚本がどうのこうの、演出がどうのこうの、というより、とにかく自分の青春時代から活躍しているハリソン・フードという俳優が、齢80になってもこうして銀幕のなかで達者に演技していることに感動してしまう。
もう本当に爺さんなのに。
ありがとう、ハリソン・フォード! いい俳優です。

 

 

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