okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

久しぶりに那須博之監督の実写版『デビルマン』を観て

日本における最低映画の金字塔となった故・那須博之監督の『デビルマン』だが、2004年の公開時に劇場で観て以来、もう1度観よう、観ようと思いつつ現在までに至ってしまったが、このほどついに「Amazon Prime Video」で(タダで)再鑑賞が叶った。

 

デビルマン

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実に15年ぶりに観た感想としては、「意外にフツーのダメ映画じゃん」といった感じで、よくよく考えればこのような出来の映画は当時はゴロゴロしていたワケで、とにかく公開時の狂ったかのような那須版デビルマン叩きの熱狂から醒めてみたら、なんでアレほど、鬼の首でも取ったかのように、些細なシーンの一つ一つを丁寧にあげつらって文句を言いまくってたんだろう、と冷静になることしきりだった。
CG以外でいいシーンや演出もわずかながら(数秒レベル)あったし。

 

とにかく日本のコミックで大人の鑑賞に堪えうる「シリアスな作品」「シリアスなSF作品」を実写映画化するには相当の覚悟が必要で、ハッキリ言って「ビー・バップ・ハイスクール」や「モー娘。走る! ピンチランナー」を撮った監督にメガホン取らせるなんて無理筋もいいところで、これはまったく東映の上層部や東映のプロデューサーが大戦犯なんですよ。だいたい『北京原人 Who are you?』のプロデューサーが『デビルマン』の実写映画も手掛けるというのがクレージーなワケで、おとなしくドカベンとか両さんとかハットリくんでもやっときゃいいんだよ。ギャグ漫画だったらどんなに出来が悪くても誰も文句言わないし。
(ドカベンは岩鬼正美というキャラが出るだけでギャグ作品)

 

なお自身の映画鑑賞歴で言えば、日本のコミックやアニメの実写映画化で成功した作品と思えたのは、古くは三隅研次監督『子連れ狼』シリーズや『御用牙』シリーズ、塚本晋也監督『ヒルコ/妖怪ハンター』、三池崇史監督『極道戦国志 不動』と『殺し屋1』、最近では佐藤信介監督『アイアムアヒーロー』や永井聡監督『恋は雨上がりのように』などだろうか。
ただ三池監督はジョジョでやらかしちゃったが、『ジョジョの奇妙な冒険』はジャパニーズ・コミックの実写化に際しては最も細心の注意を払わなくてはいけない作品の一つなので、粗製濫造の三池監督が絶対に手を出してはいけないコンテンツ。『デビルマン』も然りで、早世された那須監督が「死人に口なし」をいいことに、全ての責任を那須監督のみに押し付けて、未だに昭和チックな作品(北の桜守とか)を作っている東映が絶対に触れてはいけない作品だった。東映は『相棒』とマンガアニメだけ作っとれや!

 

ということで那須版『デビルマン』だが、永井豪先生が神父役でなにげなく出演されたシーンを久しぶりに観たが、自身の作品のコンテンツ化を安易に許して、しかもちゃっかり出演までしてる先生が一番の戦犯じゃないんかーい!?

 

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