okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『ヴァチカンのエクソシスト』 感想

 

あまり観たい映画もなく、そういえばラッセル・クロウ主演のエクソシスト映画をやってたな、と思い出して予約しようとしたら、都内で近場の映画館はほぼ満席。
改めてネットのレビューを見たらなかなか好評価で、なんとラッセル・クロウが演じたガブリエーレ・アモルト神父とは実在の人物で、ローマ教区のエクソシスト = 悪魔祓い師、「祓魔師」(ふつまし)であるという。
1973年の映画『エクソシスト』は観たが、まさか「エクソシスト」なるものが実在し、しかもバチカン(ローマ法王庁)で公認された叙階であるとは今の今まで知らなかった。
日本で言ったら陰陽師みたいなもんなのか!

なお『ヴァチカンのエクソシスト』(原題:The Pope's Exorcist (popeはローマ教皇))という題名は、『女王陛下の007』(原題:On Her Majesty's Secret Service)っぽい語呂というか同じイメージで名付けられたタイトルっぽい。
実際にガブリエーレ・アモルト神父は、ローマ教皇直属のチーフ・エクソシストだったという。すごい。

 

実在のエクソシストを描いた作品ということで、ある程度リアリティのあるストーリーなのかと思い、そういう観点が好評なのかと期待したのだが・・
ストーリーとしては、簡単に言うと、往年の『エクソシスト』と似たようなお話であった。
もっと言うと、『エクソシスト』を現代的に、もっとエンタメ要素を強くした娯楽作品に仕上がっていた。

 

そもそも多くの悪魔祓いの依頼のなかでも、殆どは精神疾患の患者や解離性同一性障害の患者(いわゆる多重人格者)で、「ガチもん」の依頼は2%程度だという。
(・・・「ガチもん」と言われる依頼も、実際には何らかの精神疾患だろうが・・)
本作はその「ガチもん」の依頼で、しかもかなり悪質な「ガチもん」のサタンと対峙する、バチカンのトップ・エクソシストと、彼をサポートする若き神父の物語で、なにせ「ガチもん」なので、少年に憑依したサタンは、超常現象をこれでもか!これでもか!と駆使して、聖職者とガチバトルを展開する・・というお話。

ベースは『エクソシスト』ながら、キアヌ・リーヴスの『コンスタンティン 』と『ゴーストバスターズ』風味もあるサタンとのアクションも満載で、ラストは、アモルト神父をサポートする若き神父とのバディムービーになってしまっていた。
本作がヒットしたら、たぶんこの二人のエクソシスト・コンビの続編が製作されるに違いない。

 

実在の人物が主人公なので、もう少しシリアスで現代的なストーリーを期待したが、その点はちょっと拍子抜けだった。ガブリエーレ・アモルト神父はとても魅力的なキャラクターの人だったらしく、そんな人物をラッセル・クロウがチャーミングに演じていたのは良かったが、やはりオリジナルのウィリアム・フリードキン監督版『エクソシスト』には色んな意味で敵わなかったかも。

 


www.youtube.com

 

エクソシスト2 (字幕版)
エクソシスト3(字幕版)

エクソシスト3(字幕版)

  • ジョージ・C・スコット
Amazon

 

【スポンサーリンク】