okurejeの日記

フィギュアや映画や本などについて、ゆるく書かせていただきます。

『薔薇の名前』レストア版 感想

 

「午前十時の映画祭」に対抗するかのような「12ヶ月のシネマリレー」という企画、そういえば一度も観に行ったことがなかった。昨年の8月に始まって、ラスト作品はデヴィッド・クローネンバーグ監督『裸のランチ 4Kレストア版』の予定だそうだが、レストア作業が遅れているらしく、まだ公開日が決まってないみたい。

 

 

『薔薇の名前』、10年以上前にレンタルで鑑賞して以来なので殆ど記憶が無い。
なんならBlu-rayも購入したのだけど、パッケージすら開けてない・・
というか最近、物理媒体をプレーヤーに挿入して作品を鑑賞するという作業が非常に面倒くさく感じてしまって、買ったはいいが開封すらしていない映画作品が結構あったりする。

 

 

ということで、「12ヶ月のシネマリレー」の4月のラインナップである『薔薇の名前』。
初回に鑑賞した際は少し難解な印象だったが、改めて劇場で鑑賞したら、思った以上にわかりやすく、しかもしっかりエンタメ作品だった。こんなに面白い作品だったのか!(いや、だからBlu-rayを購入したんだろうけど)

ウンベルト・エーコの原作はさすがに手が出しづらく未読なので、原作との比較ができないのが残念だけど、中世ヨーロッパの山村や修道院の雰囲気がすごく出ていて見応え満点。
ロン・パールマンのキャラクター造形があまりにおどろおどろし過ぎてちょっとやり過ぎ感もあるけど、それもまたいい。
とにかくキリスト教史に疎いので、各宗派の違いなど全くわからず(フランシスコ会、ベネディクト会、ドミニコ会など)、清貧論争や、物語のキーとなる「アリストテレスの『詩学』の第二部」についてもさっぱり知識がないので、本来の作品の楽しみ方はできてないんだけど、それでも十分に面白かった。長編の原作からエッセンスを上手く抽出し、凝縮させた監督の技術の高さなのだろう。

・・ということで、そろそろ原作に挑戦してみようかな・・
未だ文庫化されず、上下合わせて5,000円越えとなる高額商品なんだけど・・

 

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